先日のNHKドキュメンタリーで放送していた番組。大阪のアーケード街で座り込み、「誰の愚痴でも無料で好きなだけ聞きます」という珍しいサービスをしている若者の男2人組の話。元々人とコミュニケーションをとることが苦手で、色々な環境で生活している大勢の人の話を聞いてみたい、話をしてみたい、そこから何かを発見したい、という想いで始めた活動。
女子大生、ホスト、OL、サラリーマン、経営者など足を運ぶ人は様々で、中にはリピーターもいます。共通点は、ほとんどの場合、聞き手の2人はその大半を相槌を打ちながら聞いているだけなのに、彼ら、彼女らは話したいだけ話して、悩みやストレスなんてまるでどこにもなかったかのように満足気な顔で帰っていくこと。とにかく悩みや愚痴を誰かに聞いて欲しいという欲求が誰にでもあるのでしょう。
「愚痴」というと人を嫌な気持ちにさせたり、その場の雰囲気を悪くしてしまったり、文字通り悪いものとされることが多く、僕もその意見に大方賛成なのですが、意外といいこともあるのだな、と思いました。
独りで悩みやストレスを抱え込まずに発散する解放感、周りに理解・共感・耳を傾けてもらえる安心感、自分の中にある悪いものを吐き出してしまうことによるリフレッシュ感とでも言えばいいのでしょうか。愚痴により得られるものは少なくありません。ただし、愚痴を言うことで、自分も周りも嫌な気持ちになったり落ち込んでしまうものであればダメ。愚痴=ネガティブ発言ではありません。その後の自分を前進させる、ポジティブな愚痴です。
ということで、自分にプラスになるものであれば、他の人に迷惑をかけない程度の愚痴はありなのではないかと思ってきているわけです。みんなで飲んで騒いだり、体を動かしてストレス発散するのと一緒です。
これまでの僕の数々の愚痴で気分を害されたという方、それに、これからの僕の愚痴で気分を害される方がもしいましたら謝ります。申し訳ありません…。