アナウンスメント効果〜言葉は結果を支配する[No.134] | 起業して不安はあるもののワクワクしている50歳・IT技術者・中小企業診断士のブログ
文章長すぎ!って方は赤字部分だけお読みください。
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アナウンスメント効果とは計画や予想の発表に刺激されて結果が影響されること。例えば選挙の事前予想なので「あと一歩」などと報道されると通常なら選挙に行かないような人が応援してしまったりする。


僕は若い頃、女性とデートの時、自信不足からの口下手のせいで会話が途切れた時の沈黙に強い恐怖を感じていた。殆どの男性は気の利いた言葉が湧き水のように次々とあふれ出し女性を満足させているに違いない、なのに僕は・・・って悲観していた。そんなだったから沈黙対策として前日に相手の興味のありそうなことを10個幅広くピックアップして調べておいて、自分に「これだけ準備したんだ、だから沈黙大王なんて怖くない!」って強く、強く自分に言い聞かせ不安を払拭していた。「練習で出来ないことが本番でできるはずがないだろ!」って叱咤する部活の顧問の言葉に刺激されて真剣に練習に打ち込む中学生みたいに。


去年の4月に就任から2週間の日銀・黒田総裁は金融政策を決める会合にて、どうせ大した発表はないだろうとの事前の予想を裏切り「世の中に出回っているお金を2倍にして物価をあげる!」って発表した時は皆、度肝を抜かれ、「アナウンスメント効果を狙っているんじゃない?」とか言われていた。差し出すタイミング、添える言葉によるサプライズで価値が2倍3倍にも膨らむクリスマスプレゼントみたいに。実際にその強烈なインパクトによって「今度こそは本物かもしれない、だとすると今の株安はチャンス!」みたいなことで去年の日経平均の上昇率は45%と世界の中でも突出していた。

自分が運が良いと思っている人と、そう思っていない人では、前者の方が良い結果を導くことが多いようだ。これには2つ理由があると思う。まず運が悪いって思い込んでいる人はネガティブな雰囲気がプンプンしていて人が寄り付かない。出来ない理由、不満ばかりを口にする人といるとイライラしてしまうから。もう1つは運がよいと思っている人は、とにかくバッターボックスに立つ回数が多い。ワクワクする気持ちを抑えることなんて出来ないから。振らないことにはホームランは打てない。だから僕は自分に「僕は最高の強運の持ち主だ」ってアナウンスするようにしている。

聞いているだけで幸運が舞い込んで来そうなBeatlesのHere comes the sun

万葉集の時代には言霊信仰というものがあったらしい。言葉に出すことで言葉のもつ霊力が良い結果を引き寄せるって信じられていた。だから縁起のよい言葉が意図的に使われている。僕も萎える言葉は出来るだけ避け、前向きな表現をしないといけないなって心に留めている。「これだけ」ではなく「こんなに」、「もう」ではなく「まだ」、「でも」ではなく「では」みたいに。また人の言葉に対しては可能な限り、素敵ですねってスタンスで共感していたい。そんなで暖かいパワーをまき散らし続けチャンスを引き寄せられたらと思う。そういうことをカルトとしてでなくリアルに信じている。

創業者の「やってみなはれ」という言葉が有名なサントリー。青いバラの開発に成功したり、創業家の世襲を止めてローソンの社長を迎え入れたり、今でも創業者の言葉は引き継がれているようだ。僕も「やってみなはれ」とか言われたらとんでもないパワーが出る気がする。現実には僕が夢を語ったところで家族は「あっそっ」って素っ気ないけれど。アナウンスメント効果は常に万能というわけにはいかない。

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