個人情報"過"保護[No.76] | 起業して不安はあるもののワクワクしている50歳・IT技術者・中小企業診断士のブログ
2003年に個人情報保護法が制定されて以来、個人情報の取り扱いに際して慎重さが強く要求されるようになった。この法律が制定される前は顧客名簿を売却して利益を得たり、ストーカが住所・電話番号といった情報を不正に取得し、麗しのサブリナにしつこくつきまとう、さらには犯罪に発展するといったことがあったように記憶している。僕も実際にどこから嗅ぎつけたのか知らないけれど僕の職業を知っている人から転職あっせんの連絡をもらったことがある。そういった問題を防止するためには有効な法律だ。

一方、学校の連絡網や災害時のための要援護者の名簿が作れないといった過剰反応による不都合もあるようだ。

このようななか、個人情報などのビッグデータによるマーケティングが活発化することが確実視されている。今後、技術革新がもたらす利便性と、プライバシーの折り合いをどうつけるかといった社会的な合意形成に向け丁寧な議論が必要になるって新聞に載っていった。現在はおもに欧米を中心に議論が展開されていて欧州は利便性よりも個人情報保護、米はその逆で実利優先。こういったことへの価値観も国民性が現れていて面白い。僕は米の考え方に賛成である。googleは取り敢えずやってみて反応をみてダメだったっら(怒られたら)謝まってしまおうっていうスタンスらしい。

昔は電話帳に電話番号・住所が載っていなかった人は殆どいなかった。載せないことも出来たみたいだけど。それを考えると大切に守られるべき情報があることは当然だけれども最近はちょっと神経質になりすぎている気がする。こういうことってインターネットで匿名だからみたいなことで、ちょっと冒険している人が増えたせいもあるのかなって思う。会議の時にYES以外の発言をしないで陰口を言う人みたいに。そういう人たちにとって個人情報はとても大切に感じられるだろう。

振り子が左右にゆれて調度良い真ん中でバランスする。今はまだ振り子が振り切ったところ(過保護)にあるのかなって思っているのは僕だけだろうか?過度な保護から利便性重視の”規制緩和”への揺り戻しがこれからってことのような気がする。

僕のブログに反感を持った人が、どこからか僕の住所を取得して真夜中のピンポンダッシュを1週間くらいやられたら個人情報保護の大切さに気づくかもしれない。深い眠りの中で気がつかないかもしれないけれど。