名鉄電車に乗って 半田口駅

 

 

降り立つ方達は 一斉に同じ方向です。

初めての地ですが 路に迷う心配はありませんでした。

 

 

新美南吉の生誕の地 半田市

矢勝川の堤に 1990年(平成2年)に地域の方達が主となり

彼岸花の球根を植栽したのが始まりで 今の時期には

300万本の花が咲き誇るようになったそうです。

 

 

川に沿って進むと ででむし広場

♪ でんでんむしむし かたつむり ~

大きな【でで虫の像】と【狐の滑り台】があります。

 

 

家康ゆかりの橋・お殿様橋

 

言い伝えでは

桶狭間の戦い(1560年)の後 今川方の武将だった家康(松平元康)は

生母・於大の再婚先である坂部城(久松家)に身を寄せた後に

この辺りで矢勝川を渡り 岩滑城に立ち寄り 常福寺を経て 岡崎城へ

その時に通った橋で 江戸時代には【家康公ゆかりの橋】として

修復の際には尾張藩が資材を提供 欄干まで付いた橋だったそうです。

 

 

 

 

 

色の違う稲穂で描く田んぼアート

 

彼岸花だけではなく 此方も楽しんで下さい…と 言うことで 

2014(平成26年)から始まった田んぼアートです。

 

 

 

 

キバナコスモスも満開でしたょ。

 

 

童話 ごん狐の舞台となった矢勝川

 

新美南吉記念館へ

お出迎えは ごんちゃん

 

【新見南吉】生誕100年の 2010年(平成22年)にご来訪

 

上皇后美智子さま

【でんでん虫】の悲しみについて触れられたことがあるそうです。

自分だけではない 悲しみは 誰でも持っている… 

だから嘆くのはやめましょ

悲しみを持ったものは 他人の悲しみも理解できる

悲しみと共に生きる強さも生まれる…と。

 

国債児童図書評議会(ニューデリー)での講演の最後を 

子供達が人生の複雑さに耐え それぞれに与えられた人生を

受け入れて生き この地球で平和の道具となっていくために

子供達と本(言葉)を結ぶ仕事を続けて欲しいという内容で

締めくくられたそうです。

 

親子の狐 手袋を買いに碑

 

赤い前垂れをしたお地蔵さん ごん狐がそっと覗いています

 

1994年(平成6年) 半田市によって 新実南吉生誕80周年

没後50周年を記念して【ごん狐】の舞台となったこの地に

開設された 新実南吉記念館

 

この地の田園風景と融合するように設計された建物

芝生で覆われた屋根の曲線が良い感じです。

 

 

 

展示室入口には 新美南吉さん

思わず近づき まじまじと … リアル過ぎ !!

 

館内は

常設展示室 図書閲覧室 原稿や日記 手紙などと

 南吉と長野ヒデ子の世界展が開催されています

 

【おかあさんがおかあさんになった日】をはじめ 沢山の

おかあさんの作品を描いてきた絵本作家・長野ヒデ子さんによって

南吉さんが母への思いを綴った詩【天国】が絵本になりました。

 

南吉さんの【天国】には

赤ちゃんの時に眠ったことのあるゆらゆらと揺れる

【おかあさんの背中】が天国だと思っていました…と

子育ても 昔と今では随分と変わっているようですが

子供の見る親の背中は 今も変わらないでしょうね。

 

新実南吉

14歳から童謡童話を書き始め俳句 詩などと

沢山の作品が残されているそうですが 1943年(昭和18年)

結核にて 29歳7ヶ月で死去

没後に名声が高まり 1980年(昭和55年)

全ての教科書に採用された【ごんぎつね】

以来 現在までずっと掲載されている唯一の教科書小説

年代での捉え方も様々だと 改めてその意味の深さに

考えさせられました。

 

矢勝川の堤に訪れたのは 26日

色褪せ気味 色鮮やか そして蕾の彼岸花が入り乱れと

こんな光景が見られました。

2~3日早ければ良かったかなぁって…。

                  半田赤レンガ建物へ