渉成園より 10分ほど走行
山縣有朋が 1894年~96年(明治27年~29年)に造営した
別荘・無鄰菴(むりんあん)
建物は 木造2階建の母屋と茶室 そして煉瓦造2階建の洋館
また 有朋自身が設計・監督をした庭園は
造園家・小川治兵衛の作庭です。
腰をかがめて木戸をくぐり入って行きます。
母屋の縁側に腰掛け その先に広がる光景は遮るものがなく
琵琶湖疏水から引き入れたという水の流れが心地良く感じられます。
その先に足を進め 振り返ると母屋と洋館の建物が見えます。
東端に在る 三段の滝と池・芝生を配した池泉回遊式庭園です。
清々しい緑色の中に 淡紅紫色のクサフジが彩りを添えています。
茶道流派の一つ 藪内流燕庵を模して造られた茶室です。
1998年(明治31年)建立の洋館
2階は 1903年(明治36年)
山縣有朋・伊藤博文・桂太郎・小村寿太郎の4人による
日露開戦直前のわが国外交方針を決める無鄰菴会議が
開かれた部屋です。
江戸時代初期の狩野派の障壁画が飾られ 当時のテーブルと椅子
花鳥文様の格天井 そこから吊り下げられた灯りのみの薄暗さに
かっての雰囲気を感じるには十分でした。
人で賑わう南禅寺・平安神宮のごく近くに在る 無鄰菴
少し奥に入るだけで静かで落ち着いた趣のある佇まいです。
渉成園ともに訪れたいと思っていた所でした。
どちら共に ゆっくりと時間を過ごしてきました。