龍応山・西明寺(池寺)
滋賀県犬上郡甲良町池寺に在り
834年に三修上人によって創建された寺です。
山門をくぐり 参道の左側にある庭園に
樹齢 250年の「不断桜」があります。
9月頃から翌年の5月頃まで花が見られ 11月が満開のはずの
白色の可憐な桜と紅葉の色合いを楽しみにしていたのですが
今年は、不調だそうです。
紅葉に覆われた長い参道 苔の緑色がとても綺麗です。
この寺は、苔を大切に育てていて「湖東の苔寺」と言われています。
ビロードのような苔の上に 散りばめられた もみじ
微かに吹く風にもはらはらと舞い落ちてくるもみじと 趣のある情景です。
さらに参道を進むと
苔むした巨大な石垣 往事の隆盛さが偲ばれます。
蓬莱庭(池泉回遊式庭園)
1673年(延宝元年)江戸時代前期
小堀遠州の作庭を参考にしての 望月越中守友閑の作庭です。
樹齢 1000年 夫婦杉
二本の木が寄り添い一つになったそうです。
ほんわかとして ロマンがありますね。
石段を上ると 二天門
1407年 室町時代の造営です。
左右に 持国天・増長天の二像が安置されています。
瑠璃殿と呼ばれる 「本堂」
飛騨の匠が、釘を一本も使わずに建てた純和様で
鎌倉時代初期の建立です。
どっしりとして風格が感じられます。
薬師如来立像・両脇に日光・月光菩薩像などと他の仏像が
安置されています。
鎌倉時代中期 建立 本堂と同様の純和様 三重塔
本堂共に 国宝第一号指定です。
二天門・本堂・三重塔は、兵火の難を免れた貴重な建造物です。
★ 本堂にて、特別公開中
秘仏・薬師瑠璃光如来立像(虎薬師)が公開されています。
寅年にちなんで 12年目の公開です。
虎の上に薬師さまが乗っているという 少し変った仏像です。
参道沿いの苔むした石垣・その遺構から かなりの規模だったのでと
戦国時代の兵火の後は荒廃 徳川家の庇護を受け復興と
現在に至っています。
今年は、福井・九頭竜を皮切りに 岐阜・郡上八幡城
そして滋賀県の神社・寺院の紅葉を巡って来ましたが
一概に紅葉と言えども 所変ればでその色合い・彩りも様々と
また、周りの雰囲気によっても微妙に様子が異なってくると・・・
紅葉三昧 また楽しからずやです。