宗教施設は芸術を育成・促進し、維持・保存し、また革新・破壊してきました。

そして、100%美術品でできている・・・・・・・
そんな教会ですにこ

■マザッチョ代表作「聖三位一体(Trinita)」
1425-1428年製作、ルネサンス初期の作品で遠近法を初めて取り入れました。
1568年塗潰されるが、1861年ヴァザーリの壁画裏から再発見されました。
1952年教会身廊に安置。
酒の一滴は大河の一滴

■ジョット・ディ・ボンドーネ「キリストの磔刑」
酒の一滴は大河の一滴

■フィリッポ・ブルネレスキ 木彫磔刑像
1412-1425年製作。ゴンディ家礼拝堂。
ドナテッロが絶賛。
酒の一滴は大河の一滴

■パオロ・ウッチェッロ「ノアの洪水」
酒の一滴は大河の一滴
                       Sailko

■アンドレア・ディ・ボナイウート「ドメニコ会の勝利」
1367-1369年製作。建設中のドゥオモも描かれる。
酒の一滴は大河の一滴
                       Sailko


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ファサード上部は15世紀有名建築家レオン・バッティスタ・アルベルティ設計のルネサンス様式(正方形模様)。
酒の一滴は大河の一滴
ファサード下部は14世紀半ば修道士ヤコポ・タレンティ設計のトスカーナ・ロマネスク様式(白・暗緑大理石)。
酒の一滴は大河の一滴

                                   1996年 撮影
【サンタ・マリア・ノヴェッラ教会】
(伊)Basilica di Santa Maria Novella
(英)Basilica of Santa Maria Novella
イタリア共和国トスカーナ州フィレンツェ県

□14世紀後半完成ゴシック様式教会
□ゴシック・初期ルネサンス様式のフレスコ画が多数有名
□「世界最古の薬局」教会南西至近に入口
□修道院全域の内、教会は1/3、その西にキオストロ・ヴェルデ(小中庭)、
  キオストロ・グランデ(大中庭:現在は士官学校)、
  スパニョーリ(スペイン人)礼拝堂、レフェットーリオ(教皇の間・食堂)、
  修道士寄宿舎、鐘楼

□サンタ・マリア・ノヴェッラ教会美術館「緑の回廊」(教会西側の修道院回廊)
  スパニョーリ(スペイン人)礼拝堂に接続
□世界遺産:フィレンツェ歴史地区 文化遺産 1982年

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9世紀礼拝堂が存在。

1094年前身となる小さな教会「サンタ・マリア・ヴィーニェ」建築。

1211-1221年教会新派「ドミニコ会」がボローニャよりフィレンツェに移住。
    小さな教会「サンタ・マリア・ヴィーニェ」と農地を与えられる。    
    修道士が医薬的介護開始、製薬活動開始。

1246年教会の西側部分着工。
1278年教会の中央身廊着工。
    シトー派修道院の伝統に従いT字型様式を採用。
1300年薬草の返礼・奉納の記録。薔薇水販売。

1325年「サンタ・マリア・ノヴェッラ教会」完成。
     ノヴェッラ/新しいの意。
1381年最古の処方、薔薇水販売。
1360-1385年修道院など主要建築物完成。
1420年奉納。
1435年教皇により聖別。

1439-1442・1458年東西宗教会議開催。
1457-1470年ファサード上部建造。レオン・バッティスタ・アルベルティ設計。
    
1612年薬局がトスカーナ大公から認可。
    「王家御用達製錬所」の称号を得る。
    香水・クリーム・ソープで著名に。中国へも輸出。

19世紀ナポレオン侵攻により修道院施設は軍に徴集、薬局閉鎖。
1866年薬局事業を自ら切り離し、僧侶から民間(信徒)に譲渡することで
    薬局を独立再開させることに成功。
    
    「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局」800年を経て現在も営業。

    キオストロ・グランデ(西側大中庭)周囲の建物は現在も軍施設。

2008年ファサードの修復完了。