いつもブログをお読み頂きありがとうございます!
本日は城さんに代わって藤本が担当致します!
突然ですが、皆さんは新幹線に乗る時、席に拘っていますか?
私は拘りがありまして、いつも窓側の席を予約します。
コンセントがあるので、移動中も仕事が出来ますし、
仕事に疲れたら、窓を流れる風景に目をやれば良いですし。
そんな訳で、先日の熊本から帰る際も、窓側A席に陣取っておりました。
終電という事もあり、中国茶と干し無花果をセットに
台湾の茶芸館をイメージしながらリラックスタイムを過ごします。
ゆったりとお茶を飲みながら景色を眺めていると、
憮然と通路に立っている男性が窓に写りこみました。
「そこ、間違っとるんちゃいますか?」
とその男性が少し凄みながら話しかけてきます。
黒皮のロングコートに色眼鏡、変な数珠、年の頃は50歳前後。
一言で言えばVシネマ系です。
「いやいやキミ、この席は俺の席や。」と思ったのですが、
相手はVシネマ系。あまり刺激を与えてはいけません。
顔が赤らんでいるところを見ると、恐らく少し酔っておられ、
コンビニ袋にビールを数本入れているところを見ると、
どうやら車内で酒盛りを再開するつもりが、
私に邪魔をされてイラついていると推察できます。
なるべく相手を刺激しない様に、
「えーと、たぶん、僕が合っていると思いますよ」
とニッコリやんわりお伝えします。
「はぁ?」とVシネマさんが顎を上げ気味に更に凄みます。
「『はぁ?』ってなんや!「はあ」と言われるのが、世の中で一番嫌いなんじゃ!」
と心の中で憤りながらも、大人の対応として、まず彼の誤解を解かねばなりません。
ただ、台湾タイムブチ壊し&「はぁ?」に対する抗議だけはしておきたい。
とりあえず、少し嫌味な感じで間違っていることを伝えてやろうと、
「はぁ~。やれやれ・・」とわざと深いため息をつきながら起き上がります。
そして、少し間を空けてからゆっくりと相手に顔を向け、
「じゃあ、合っているかどうか、切符をお見せしましょうか?」と問いかけました。
先方も、私の余裕っぷりに少し心配になってきたのでしょう。
自分の切符を探し出しますが、ズボンポケットの奥に入り込んだのか
なかなか取り出せずにゴソゴソしています。
レジ袋を手首にかけながらゴソゴソするので、
袋の持ち手が数珠に絡まって、なかなかうまくいっておりません。
「その袋を置いたらうまく探せるやろ、間抜けめ。」
と、私は皮肉な笑みを浮かべてその光景を眺めつつ、
胸ポケットから悠々と切符を取りだします。
「ん?あれ!E席って書いてる!!!」
私が座っているのはA席。切符に記載されているのはE席という
驚愕の事実が明るみに!
「何でや!A席って書いてたやろ!イリュージョン?」
人という生き物は、自分こそが間抜けであるという事実を
いきなり突き付けられるとなかなか認めないのだなとか、
思い込みが身の破滅を招くのだ、という学びを得ながらも、
まずは、この場を何とかせねばなりません。
私の不遜な態度で先方がご不安になっておられますからね。
こんな時は言葉よりも行動だと、。
台湾セット撤収~荷造り~通路までの移動を約3秒で済ませます。
移動中、顔に風を感じたので、結構なスピードでいけたはずです。
先方さまは、まだゴソゴソされていたので、私の異変に気付かず、
そんな時に突然私が血相変えて向かってきたので、ビクッとされておられます。
余計に事態が悪化した様な・・。
「いやいやいや、やっぱり僕が間違ってました。ご迷惑かけてすみません。」
と、ご安心頂くために満面の笑みでお伝えします。
「なーんだ、ビックリしましたよ、もう!」
とか言って許してくれないかなあ・・・と淡い期待を抱いていたのですが、
先方さまのお顔は強張ったまま。
かくなる上はと「まま、ささ、どぞどぞ。」と、満面の笑みでエスコートします。
ついでに座席の埃を払ってあげたりすると、ようやくブツブツ呟かれながらも、
自分の席に座ってくれ、事なきを得たのでした。
誰かに指摘を受けた時は。一旦思い込みに縛られず、
謙虚に確かめてみようという事ですね。
最後までお読み頂きありがとうございます。
次回は中村くんです!ただ今、合宿の準備中。
思い込みなく、確実に準備してくださいね。