いつもブログをお読み頂きありがとうございます。

今回は藤本が担当致します。

 

皆さま、明けましておめでとうございます。

今年に入り、はや10日が経とうとしておりますが、

皆さんはどんなお正月をお過ごしでしたか?

 

私には、「長期休暇中、普段なら張り切らないことに何故か張り切ってしまう癖」があり、

燻製の研究をするとか各国の首都を覚えなおすとかプールで遊び倒すとか、

その時々でジャンルは変わるのですが、今回の年末年始休暇は【凧揚げ】でした。

 

息子が公園で見てきたのか、「凧揚げしたい」というのです。

凧揚げと言えば、幼き頃に送電線に凧を引っかけて散々叱られた記憶があり、

やり過ぎはいけない・・・という心理的なブレーキがかかるジャンルですが、

まあ、今回は子どもの遊びに付き合うだけやから・・・と軽い気持ちで、

500円のゲイラカイトを購入し、いざ出撃。

 

ただ、このゲイラカイトの糸が全く使えない代物で、

短い、絡む、引っ張るとすぐに切れると三重苦です。

これで凧を揚げたのですが、30メートル位の高さで糸の限界が来て、

全くの消化不良となってしまいました。息子でなく、私がですが。

 

心理的ブレーキなブレーキはまだ効いているなと、

自らに問いかけながら、家に戻り、改善策を練ります。

 

改善するのは2点。

 

・糸の品質と糸巻き本体です。

 

まず糸の品質改善ですが、なるべく細く、引っ張り強度が高く、

100m単位で売っている糸・・。

釣りをする人ならピンとくるかもしれませんが、

釣り糸にPEラインという縒り糸があります。

標準直径0.2mmの細さでも13㎏まで切れない強度を誇り、

巻き長も100m巻き~1000m巻きと選択の幅が広く、

品物によっては糸絡みを防ぐコーティングまでしており・・・、

と、まさにこちらの要望にピッタリ。

という訳で、糸はPEラインに取り替える事を決定。

 

次に、糸巻き本体の改善です。

凧は糸を張ったり緩めたりしながら風に乗せていくものですが、

風向き次第では一気に糸を張らないと墜落するのです。

となれば、張る時は一気に巻き上げる事ができ、

逆に緩める時は即座に糸を放出できるもの・・。

もう、これはベイトリールという釣り具がピッタリです。

ハンドル一回転で100㎝前後巻き上げ、ボタン一つで糸を放出できるので、

凧揚げにピッタリですね。

中国の凧揚げ大会で使う糸巻きのお化けみたいな代物もあるのですが、

 

取り回し面でも性能でも、断然ベイトリールです。

このリールを凧の張力に負けない丈夫な竿にセットすれば、

巻き上げ長に竿長分がプラスされ、より操作性が高まるでしょう。

そもそも、リールは竿にセットする事で性能を発揮できるものですしね。

 

投資額を計算すると、

 

PEライン200メートル:2000円前後。

安いハイギアベイトリール:5000円前後

安い蛸釣り用ロッド:3000円前後。

(ダジャレでなく蛸釣り用ロッドは丈夫なのです)

合計:10000円。

 

結構な額になりました。

 

ん~、正月やからいっとくか?普段、蛸釣りにも使えそうやし・・・。

もちろん、普段は蛸釣りをしないのですが、とんでもない決断をしそうな私。

今から考えると、確かめたはずの心理的ブレーキが壊れていたのでしょう。

 

黙りこむ私を不思議に思ったのか、息子が訊ねてきます。

 

「お父ちゃん、どうしたん?」

「あ、ちょっと考え事してた。ところで凧をもっと高く揚げたい?」

「うん!」

「(しめた!)そやろ、100m揚がるで。凄いやろ!」

「100m!凄い!」

「(良い感じ!)あのお兄ちゃんのよりも全然高く揚がるで。」

「え、それやったら100mいらんわ。」

「(あれ?)何で?」

「凧の顔が見えんようになったら嫌や。」

「(顔?あ、目玉のことね)なるほど・・。」

かくして、『500円の凧を1万円かけて誰よりも高く揚げる計画』は

「高く揚げたいのではなく、空に揚がった凧の顔を眺めていたいのだ」

というクライアントニーズの要望によりお蔵入りし、

私の心理的ブレーキも無事修復、

クライアントの要望はしっかりと聴くべきだという学びも得たのでした。

 

こう書いてると、1万円得した気分になって嬉しいですね。

 

今年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

さて、明日は、今年度(まだ10日ですが)最も忙しい男、中村君です!