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本日は藤本が担当致します。
6月1日から大手企業(経団連加盟企業)の新卒採用が面接解禁となりましたね。今年も、一昔前の4月1日解禁の時代でも、解禁日当日朝の8時30分に内定の電話がかかってくる~という事はよくありますので、誰もが実質は内定出し解禁というご認識でいらっしゃいますね。「何時、面接やっとんねん!」というツッコミも毎年お約束であがる声でございます。例年、赤や緑の大手金融系企業さまがスタートダッシュをお切りになる傾向にありますが、さて、今年はどうなのでしょう?一方で経団連に入っていない中堅・中小企業さまの内定出しは、昨年と比べると1ヵ月ほど早い印象をお受けします。インターンシップの影響も大きくなっていますが、元々、現在の採用時期を決めた際にあがっていた「勉学を優先させるために就活時期を後倒しにしようぜ!」という話は、もう無かった事にされているのでしょう。かように、新卒採用の歴史は、文部科学省さまと経団連さまとの取り決め→形骸化→新たな取り決め~の繰り返しでございまして、この流れでいけば、そろそろ新しい取り決めがなされるタイミングでしょうか。
数字面で言えば、全体の新卒求人倍率は1.88倍と過去最高値、300名以下の企業さま9.91倍、わかりやすく満たされない求人枠で換算致しますと、38万人分の求人枠が余るという数字を記録しております(ワークス研究所調べ)ので、超売り手市場の状態であります。こうなってくると、気の毒なのは、採用担当者だけでなく学生さんの方で、就業意識が培われないまま、沢山の内定を貰ってしまい、困惑する・・という事態が起こっております。何を基準にすれば良いのかわからないまま、沢山内定もらってしまった、どうやって決めよ・・という状態ですね。そんな訳で6月は、内定辞退に悩む企業さまと行く末を悩む学生さん、と悩み多き月となるのです。
じゃ、どうすれば・・・なのですが、私は採用のご相談に来られた採用担当者さまに「学生さんとの信頼関係は出来ていますか?」「学生さんに入社した際の成功イメージは持ってもらっていますか?」を必ずお伺いします。基本的なことなので、大抵のご担当者さまは「出来ていると思います!」というお答を頂くのですが、「それはどんな情報を提供したから、出来ていると言えるのですか?」「学生さんの背景にどんなことがあるから、その情報を受け入れて貰えると判断したのですか?」「その情報は、採用競合よりも受け入れて貰っていると、学生さんのどんな言葉で判断しましたか?」と詳しくお話を聴いていくと、「わかりません・・」と詰まってしまわれるケースがほとんどです。これらは、ある種の採用テクニック論なので「じゃ、◎◎◎というやり方がありますので、よろしければ、そのあたりから一緒に確かめてみましょうか?」で済むのですが、たまに「この学生さんが入社されたら、3年後にはどんな影響を社内外に与えていると、(相談者さま名)は期待されていますか?」「この学生さんは、3年後、どんな成長を遂げていると、(相談者さま名)は期待されていますか?」「社内の皆さんは、どれくらい、この学生さんを受け入れる覚悟をされているのですか?」という問いかけにさえ、「わかりません・・」となってしまう方がいらっしゃいまして、そんな場合は率直に「そのスタンスは学生さんに失礼にあたりますし、幾ら綺麗な言葉を並べても、すぐにバレてしまいますよ」とフィードバック致します。その心意気では、学生さんにすぐバレますし、やっぱり働くって嫌だなあ・・と思わせる事にもなりかねません。採用担当者は、やはり学生さんに就業する事への憧れを持たせる存在でいて頂きたく、だからこそ、テクニックはなくとも、受け入れ側としての心意気だけは示して頂きたいのです。この国の新卒採用の画一的なシステムに疑問の声が出てきて久しいですが、なかなか大きな変化は生まれません。個人ではなかなか抗えない流れではあります。ただ、だからこそ、採用に携わる人の「あり方」だけでも真っ当なものにしておく事が大事なのだと、私は信じております。
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次回は中村君です!