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本書ではアイデンティティという概念を経済学に取り入れた「アイデンティティ経済学」という新しい学問について論じられています。
経済学では通常、収入や消費といった数値化できる指標を用いて分析を行います。それにアイデンティティという概念を加え、労働などにおいてその効用を最大化する点を探ろうという試みがなされています。
会社に対して帰属意識を持っていれば「会社のために頑張ろう」という感情が生まれるということは感覚的にわかると思います。本書には労働者がやる気のある「インサイダー」になるよう仕向けるべきだとあります。そのためには目標による管理が必要になってくるようです。
報酬によらず業績を上げる上で今後注目を浴びる可能性がある学問かもしれませんが、行動経済学との違いがよくわからないことに加え、客観的データや数式による説明がほとんど無かったため、経済学の本としては物足りなさを感じてしまいました。
