#8 THE DARK KNIGHT RISES
ついに、この時がやって来た。
“RISE”である。
“RIZE”ではない。
全世界の新生バットマンマニア待望の最新作にして、完結編である。
“THE DARK KNIGHT RISES”
このタイトルを初めて聞いた時、僕は鳥肌が立った。
“RISE”が意味しているものが“復活”だからだ。
前作のラストで、自らを市民の敵と位置付けたバットマンの“復活”だからだ。
公開は来週だが、早くも熱を帯びている、この作品の片鱗に触れることができるもの、それが、このスコアである。
シリーズを通して、ハンス・ジマーとジェームズ・ニュートン・ハワードが共同製作していた音楽は、今回、ハンス・ジマー単独のスコアとなった(ニュートン・ハワードが外れた理由は分からないが、彼自身、『ハンガーゲーム』『スノーホワイト』と多忙だったのは確か)。
そこで今回ジマーは『インセプション』でも組んだ新鋭ローン・バルフェ(『アサシンクリード・リベレーション』)と楽曲を作成しているのだが、今回は『ダークナイト』より『バットマン・ビギンズ』の色が強い(というより、同じメロディラインを使っている)。
特に11曲・14曲目で、それが色濃く反映されてて、13曲なんかは、勝手な解釈だが『ブラック・レイン』の匂いすら感じる。
前作『ダークナイト』のサントラが、ハンス・ジマーによるプログレッシブ・サウンドだったのに対し、『ダークナイト・ライジング』は、より分かりやすく、聴きやすく、昔のジマーが文字通り“RISE(復活)”したような、惚れ惚れするスコアを奏でていて、僕は51分24秒(今回の総タイム)をあっという間に過ごしてしまった。
そして、ラスト15曲目はシリーズの集大成を彩る、タイトルもズバリ
“RISE”である。
(聴いてて涙がちょちょぎれた)
#7 PREDATOR
(初リリース。プロモーション盤)
(3000枚限定盤)
(3000枚限定盤・クロスフェード再生盤)
(枚数制限なし。クロスフェードなしバージョン完全版)
僕の師匠NINさんは、こう呼んでいる。
“プレデタービジネス”
言い得て妙だ。
“プレデタービジネス”
何もプレデターを使って、山の中を一掃する派遣ビジネスではない。
これは、何度も限定盤と称し、バージョンを変えては再発売を繰り返してきた『プレデター』のサントラのこと。
始めにリリースされたのは、プロモーション盤で、その後、3000枚限定出荷を2度繰り返して、今年ようやく、クロスフェード再生方式を廃した、完璧な形として、しかも“限定3000枚”の括りも取り除きリリースされた。
これだけやられると、向こうの策にハマってるような気がして、普通は辟易とするものだが、何故か『プレデター』はリリースの度に完売してしまう。
そんな策にハマる。
これが『プレデタービジネス』というものだ。
まぁ、やはりそうはいっても、ハマる理由はただ一つ。
スコアがメチャクチャ熱いからだ。
当時、映画を見た中2野郎どもは、頭の中でメインテーマをリフレインさせてたに違いない。
アーミー。
ジャングル。
シルベストリ。
一見ピンと来ないが、このスコアを担当しているアラン・シルベストリは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、映画音楽界の殿堂入りを果たした、サントラファンには馴染みの深い人。
この人ほど、軍ものスコアのイメージから程遠い人もいないのだが、シルベストリ音楽特有の“畳み掛け”は、軍ものというより、SFスコアとして機能してて、それは、その後スタイルを劇的に変化させた『ハムナプトラ2』まで続くことになる。
『プレデタービジネス』は、今年一応の収束は見せてはいるが、これだけバージョンを重ねられると、まだ新しいバージョンが出るんじゃないか?と勘ぐってしまうのは、僕だけではないだろう。
そして、リリースされたら、買っちまうんだろうなぁ。
『プレデタービジネス』恐るべしである。
(3000枚限定盤)
(3000枚限定盤・クロスフェード再生盤)
(枚数制限なし。クロスフェードなしバージョン完全版)
僕の師匠NINさんは、こう呼んでいる。
“プレデタービジネス”
言い得て妙だ。
“プレデタービジネス”
何もプレデターを使って、山の中を一掃する派遣ビジネスではない。
これは、何度も限定盤と称し、バージョンを変えては再発売を繰り返してきた『プレデター』のサントラのこと。
始めにリリースされたのは、プロモーション盤で、その後、3000枚限定出荷を2度繰り返して、今年ようやく、クロスフェード再生方式を廃した、完璧な形として、しかも“限定3000枚”の括りも取り除きリリースされた。
これだけやられると、向こうの策にハマってるような気がして、普通は辟易とするものだが、何故か『プレデター』はリリースの度に完売してしまう。
そんな策にハマる。
これが『プレデタービジネス』というものだ。
まぁ、やはりそうはいっても、ハマる理由はただ一つ。
スコアがメチャクチャ熱いからだ。
当時、映画を見た中2野郎どもは、頭の中でメインテーマをリフレインさせてたに違いない。
アーミー。
ジャングル。
シルベストリ。
一見ピンと来ないが、このスコアを担当しているアラン・シルベストリは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、映画音楽界の殿堂入りを果たした、サントラファンには馴染みの深い人。
この人ほど、軍ものスコアのイメージから程遠い人もいないのだが、シルベストリ音楽特有の“畳み掛け”は、軍ものというより、SFスコアとして機能してて、それは、その後スタイルを劇的に変化させた『ハムナプトラ2』まで続くことになる。
『プレデタービジネス』は、今年一応の収束は見せてはいるが、これだけバージョンを重ねられると、まだ新しいバージョンが出るんじゃないか?と勘ぐってしまうのは、僕だけではないだろう。
そして、リリースされたら、買っちまうんだろうなぁ。
『プレデタービジネス』恐るべしである。
#6 EVOLUTION
映画本編よりも音楽の方がいい。
そんな作品がたまにある。
音楽だけが独り歩きしてしまったような完成度が妙に高い映画が。
『エボリューション』
このタイトルを聴いて、何人の人が、内容を把握できてるだろうか。
地球外生命体が飛来して、進化の過程で地球を飲み込んでいくのを、大学教授やら科学者、しまいにはプール監視員たちが阻止するという、『ゴーストバスターズ』のエイリアンバージョンである。
それもそのはず、監督は『ゴーストバスターズ』のアイヴァン・ライトマン。おまけに幽霊退治に奔走したダン・エイクロイドも間抜けな知事役を好演、作品に花を添えている。
しかしだ。
映画は恐ろしくコケてしまい、怒りの矛先はラストの〇〇に向けられる(このラストに、有名な映画評論家お〇ぎ氏は大変激怒をしたらしい。まぁ分からなくもないが)。
そんなこともあり、世間の関心から逸れた『エボリューション』を掘り下げる理由は、音楽にある。
音楽を担当したジョン・パウエルは、今でこそハリウッドCGアニメ(特にドリームワークス)の先駆者だが、デビューはジョン・ウーの『フェイス/オフ』だ(しかしこれは名義だけで、ほぼハンス・ジマーの作品らしい)。
アニメ以外だと、ポール・グリーングラスと仲が良く『ボーン』シリーズなどが有名だ。
そんなジョン・パウエルの『エボリューション』は、作風こそコミカルタッチだが、随所にマーチ風のスコアをちりばめ、全体的に“上がる”作品に仕上げている。
音楽は映画の進行順にリストアップされており、中盤『モール・チェイス』辺りから、スコアは俄然加速する。
ここからはもう映画のことよりも純粋に音楽に耳を傾け、ラストの消防車突撃シーンまでノンストップで楽しめるはず。
ジョン・パウエルの師匠、ハンス・ジマーはマーチングスコアを付けたら、現時点で恐らくハリウッド1の天才だ。
そんな師匠からマーチングスコアを伝授されつつも、独自のアプローチで成功してるジョン・パウエル。
もっと彼のマーチングスコアを味わいたいのであれば、その3年前に作曲したCGアニメ『アンツ』を薦めたい。
このテーマは、思わず鼻唄を歌いたくなる曲として、僕の中の記憶から消えない名曲である。