Sola's Nostalgic World

Sola's Nostalgic World

~日常のなかの宝物を探して~

『sola』は『空』
そして音階の『ソラ』

思い出が教えてくれること。
自然の声に耳を傾けること。
小さな幸せに気付く心。

そんな想いを大切にしながら
想いのままを綴っています。
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朝の出勤途中
どしゃ降りの雨のなか

傘を持たず登校中の
中学生男子を見た。

既にずぶ濡れの
市立中学の制服とカバン。

雨粒に
打たれるがままに

学校へと独り
とぼとぼと歩いている。

彼が家を出る時間の
ずっと前から

激しく降っていた
であろうことを

同じ市内に住む
私は知ってる。


「どうしたんだろう…?」
「何故傘を持たずに家を出たの…?」


すれ違いざまの
迷いと躊躇。

過ぎていく少年の
頼りない背中。


現在平穏な私に
ずぶ濡れは辛くない。

でも…
もしも彼がいま

何らかの困難の中に
あるのだとしたら

そのずぶ濡れは
きっと辛い。


思春期の頃
私にも

どうしようもなく
辛かった一日があった。

あの日の帰り道

心配そうに声をかけてくれた
知らないおばさんの

温かな声を
今でも鮮明に覚えている。

まるで
昨日の出来事のように。


ああ
いっそのこと

私もずぶ濡れになれば
良かったな。

せっかく今日は
黒い傘だったのにな。

男子が持っていても
嘲笑われたりしないような

大きな黒い傘
だったのにな。

せっかく自分が
大人としての選択肢を

使えるチャンスに
恵まれたのにな🍀






体操服とか
着替えるもの

学校には
おいてあるのかな…

このあと
風邪引いたりしないかな…

というか

こんなに気になるぐらいなら
なぜあのとき…ガーン

自分をボカボカ
殴りたい気分です。

次は絶対
私もずぶ濡れになろう!

というか…

いつも鞄に入れっぱなしの
折り畳み傘を

わざわざ家に
置いてくるのは

絶対もうやめようと
思いました傘