こんにちは。

今日は劇団四季さんの、「恋におちたシェイクスピア」を観劇してきました〜

アナ雪以来2年ぶり?の四季。小さい劇場は初めてです。

なぜこの作品を観ようと思ったかといいますと、大学の授業で何度も何度も映画を鑑賞したから。(シェイクスピアがいた時代のイギリス演劇を最も忠実に再現している映画だそうです。もちろん、物語はさておいて)

あと、伊集院光さんがラジオで絶賛していたから笑


エリザベス1世時代のイギリスでは、芝居を行うのは男性のみで、女性役は声変わり前の少年が務めていました。また、劇場の形が独特の変遷を遂げており、ドーナツ型に建物が建てられていて、大衆はその真ん中に立って舞台を見ていました。その部分には屋根がないので、雨ざらしだったというわけです。


舞台装置。グローブ座を模しています。


舞台となるのはシェイクスピア(ウィル)が売れる前。演劇好きな貴族の令嬢・ヴァイオラとの熱い恋を参考に、名作『ロミオとジュリエット』をシェイクスピアが書き上げていきます。

そんなヴァイオラですが、ウェセックス卿というキモじじいとの結婚が決まっており、中々受け入れられていません。そりゃキモいからなあー。ロミジュリで言うとパリス伯爵ですね。

「役者になりたい」という当時ではありえない夢を抱き、ロミオのオーディションに突然現れるヴァイオラ。詩を見事に操る姿を認めたウィルは、本当の姿を知らぬまま稽古に参加させるのでした。


基本的にウィルとヴァイオラの物語は、ロミオとジュリエットの場面に即して描かれます。しかしラストが異なるところに考察の余地がありそうです。

※ここから大ネタバレ


ヴァイオラは結局、キモじじいと結婚することを心に決め、ウィルの元を去ります。「世界中と未来永劫から、シェイクスピアの言葉を奪えない」と言って。

ウィルは言葉にできない気持ちを抱きながら、次作『十二夜』にヴァイオラを登場させるのでした。(史実ではロミジュリと十二夜の間にはかなーり間がありますが、良しとしましょう。なぜか『十二夜』から取ってきたヴァイオラという名前に初めは「?」だったのですが、ここでの伏線回収に私は思わず涙)


これは『ロミオとジュリエット』のもう一つのエンドという捉え方もありますが、私はウィルが描いた2人の理想的な結末が『ロミオとジュリエット』に写されているが、実際はそこまで美しい終わりは叶わない、というメッセージではないかなと感じました。ウィルは叶うことなら、ヴァイオラを連れてどこか遠くへ行きたかったのです。それがたとえ天国だとしても。

そう思うと『ロミオとジュリエット』は悲劇と評価されていますが(そりゃそう)当の2人にとってはハッピーエンドなのかもしれないな、などと思いました。


ヴァイオラはそれで良かったのでしょうか。もちろん、舞台に立つという夢を叶えられた以上それで良いとは言っていますけれど。キモじじいことウェセックス卿が、最後までウザい奴で「こいつ以外といい奴やん!」となる瞬間がなかったので、戦うすべのないヴァイオラが去る姿はとてもとても寂しいものに見えました。


ちなみに、この時代は劇場が権力によって封鎖されることが数多くありますが(作品内にも出てきましたね)風俗の問題の他にも、ペストが大きな理由としてありました。作中でバルコニーで黄昏るヴァイオラを「風邪ひきますよ!」と乳母が強く引き留めたのも同じ理由でしょうか。

感染症が原因で思うように演劇活動に打ち込めなかったという点は、コロナを乗り越えた私たちには痛いほど分かります。コロナ以降のシェイクスピア作品を鑑賞する時は、このような視点も持たざるを得ず、なんとも切ない気持ちになりますね。


それではこの辺で。

帰りに寄ったカフェのチーズケーキがとても美味しかったです🧀