青いうちは酒のお供 鍋で茹り 振られる塩

年を重ねりゃ飯のお供 菌を生やし 型に流れる

黒く乾けば箸休めの友 甘く煮詰まり 小鉢に添える
 

皮から押し出され 藁に巻かれ 煮物となる

夢を見る間も無く 恋にも溺れず 一心に生きる
 

年相応に時を楽しむ 老いも若きも違いなく

同じ花を持つ兄弟よ 道は違えど命の限りを尽くす
焼け爛れた夢の欠片 塵屑を辿る


燃やし潰した命の鼓動 不死を願う




埋め火が燻る ここで終わるな


灰が燃え上がる 想いよここへ集え




色を変え 形を変え 揺らぎ続ける炎


赤から青へ 青から緑へ 果て無き挑戦を繰り返す
鐘の音を聴く 遠山に沈む夕日を見つめ


烏の声を聴く 家路へ向かう翼を見送る




影踏みをして帰りましょ 小童らの元気な足音


今日のお夕飯は何でしょね おててを繋ぐ仲良し親子




この地に息吹く全てを見守り 明日の無事を祈る


平和を重んじ想いを巡らせ 陰ながら支える小さき微笑み