2026年7月8日作成
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表題通り、囲碁や将棋に更に通じるために、温故知新の観点で、棋士の過去の名言を集めて、ご紹介しています。
今回の名言:自分の碁を信じることが一番大事。 BY 井山裕太棋士
井山裕太棋士(1989–)は、日本囲碁界の歴史を塗り替えた天才棋士であり、史上初の七冠独占を二度達成した唯一の存在である。
この名言「自分の碁を信じることが一番大事」は、彼の強さの核心を示す言葉であり、AI時代の囲碁においても深い意味を持つ。
単なる精神論ではなく、井山棋士が歩んできた道、時代背景、そして現代の囲碁界が抱える課題を踏まえた上で生まれた言葉である。
まず、この言葉が生まれた背景には、井山棋士の幼少期からの圧倒的な努力と、彼が築き上げた「自分の碁」の存在がある。
井山棋士は大阪で育ち、幼い頃から囲碁の才能を発揮したが、彼の強さは単なる天賦の才ではなく、膨大な研究量と対局経験に裏打ちされている。
彼は「自分の碁を持つこと」を非常に重視し、定石や流行に流されず、自分の読みと感覚を信じて打つ姿勢を貫いてきた。
特に重要なのは、井山棋士が活躍した時代が「AI囲碁の到来」と重なっている点である。
2016年にAlphaGoが登場し、囲碁界は大きな転換期を迎えた。
AIは人間の常識を覆す手を次々と示し、プロ棋士たちはその影響を強く受けた。
多くの棋士がAIの評価に引きずられ、自分の判断に迷いを感じるようになった。
そんな中で井山棋士は、「AIの手を学ぶことは大切だが、最終的に打つのは自分であり、自分の碁を信じなければ強くなれない」と語った。
この言葉は、AI時代における“主体性の重要性”を示している。
AIは最善手を示すが、それを理解し、自分の碁に取り込むには、自分自身の軸が必要である。
井山棋士は「AIの手をそのまま真似しても強くなれない」とも述べており、これは多くのプロ棋士が共感する考え方である。
張栩棋士は「井山さんの碁は、AIの影響を受けつつも、完全に井山流として確立されている」と評価し、芝野虎丸棋士も「井山先生の碁は、どんな局面でも迷いがない」と語っている。
また、井山棋士の名言は、彼の対局姿勢にも表れている。
井山棋士はどれだけ不利な局面でも冷静さを失わず、自分の読みを信じて最善を尽くす。
彼の碁は「精密」「静か」「揺るぎない軸」と評され、感情に流されず淡々と最善手を積み重ねる。
その姿勢は、まさに「自分の碁を信じる」ことの体現である。
さらに、この名言は若手棋士へのメッセージとしても重要である。
現代の若手はAI研究が中心であり、AIの評価に依存しがちだ。
しかし井山棋士は「AIの手を理解するには、自分の碁が必要だ」と繰り返し説いている。
これは、単に技術的な話ではなく、棋士としての“自立”を促す言葉である。
現代的に解釈すると、この名言は囲碁に限らず、あらゆる分野に通じる普遍的な価値を持つ。
情報が溢れ、他者の意見や評価に流されやすい時代において、「自分の軸を持つこと」「自分の判断を信じること」は極めて重要である。
井山棋士の言葉は、主体性と自己信頼の大切さを教えてくれる。
総じて、「自分の碁を信じることが一番大事」という名言は、井山裕太棋士という棋士の哲学を象徴し、AI時代の囲碁における“人間らしさ”の価値を示す言葉である。
彼の強さの源泉は、膨大な努力と研究の上に築かれた「自分の碁」を信じる姿勢にあり、この言葉は今後も多くの棋士に影響を与え続けるだろう。
新たな年も早くも七月となり、早くも年を折り返しましたが、夏の日差しと、台風の接近と共に梅雨の訪れを早くも感じてしまう、陽気の今日この頃ですが、皆さんはどの様にお過ごしでしょうか?
講師の経験が、皆様のお役に立てれば幸いです。