電車でもバスでも公共でマナーが悪く、腹立つ老人をよく見かける。
私に喧嘩を売っとるんかと思う。
いつも聞えよがしに“チッ”と舌打ちをしてやる。

いつでもやったるで。ボケ老人が。

このような思いをほぼ毎週1回は体験する。

で、これの所以を考えてみた。

仕事がなくなった爺は家庭でも居場所がない。
アイデンティティが無くなるのだ。
しかもある日突然。

今までは「●●会社の山田さん」とか「あの有名な●●の田中さん」という呼び方をされ、
常にアイデンティティは、大企業の看板がくっついていた。

ま、虎の威を借る狐そのままなのだが、
定年退職をしてその定冠詞が無くなる。

今までは付き合いやゴルフの誘いもあった。
それは企業のお金や企業の市場という営業心理から、チヤホヤされていただけ。

パタリとそれが無くなる。
音信不通だ。お歳暮もお中元も見事に来なくなる。(笑)

男性更年期障害も手伝ってイライラするし、家では妻に、「どこかに働きに行けば?」とか「掃除するから邪魔!」とかしか言われない。

定年したら家内とゆっくり旅行へ!なんて妻に嫌がられ、
子供も孫の面倒の時だけ訪れる。
うっかり手を抜いていたら孫が大怪我したり、車で轢き殺しそうになったり・・。

PCなんて会社の情シスがセットアップしたため、操作がわからないし、文書のアウトプット能力もない。

こんな人になるのは、

①仕事に憧れず、会社に憧れて入った人
②上司のゴマをすって平部長か課長ぐらいまで上り詰めた人
③取引先の接待や交際費で謳歌してきた人


役所、電力会社、NTT、ガスなどインフラ企業は特にこんな人が多い。

前のブログ記事で書いたように、今時SONYやPANASONICなんて言う奴も、
このような部類に属する。

ま、どこにいても長い間に自分のアイデンティティを築けなかった人だ。

どんな企業に努めても、個人の力や個人の信頼で仕事をしてきた人は、
退職しても何かを自分で作る。
そしてこんな人は企業が放さない。

ブログを書いている人は、アイデンティティを築こうとしている人だから、
見込みがあるが、いざとなると何を書いていいのかわからない人がやばい。

電車でのいらいらした老人は、自分が何もして来なかった、
いわば自分の責任であり、
現役の仕事をしている人間に生意気なことをするのなら、どんどん殴ってやれば良い。(笑)

せめて「神の教え」だと、戒めに思う奴はまだ救いがあるのだ。