「欲しがりません、勝つまでは。」
太平洋戦争開戦1年目に、新聞3紙が国民に公募し、
「国民決意の標語」の入選の一つ。
当時最も有名なスローガン。
物資不足で国民に我慢を強いる啓蒙の合言葉である。
この当時は、お国が戦争のために国民に我慢を強いている。
現代は、お国が強いているのではなく、企業が国民に強いている状態。
ファーストリテイリングは22日、
婦人服専門店運営子会社キャビンの事業撤退を発表した。
目標とする2020年の連結売上高5兆円に向け、
うち4兆円を占める見通しの主力カジュアル衣料店「ユニクロ」へ
経営資源を集中する。
国内は撤退! しかし、企画からパターン製造まで
海外に移転する。海外投資!
資金は確実に海外に逃げていく。
エーザイは主力薬品の特許切れと共に、
ジェネリックに対抗するため、
インドに生産工場を移し、コスト削減を目指す。
日産ルノーはロシアで生産。
トヨタは部品工場まで海外生産だ。
その他、製造拠点を中国に、海外に移す
企業はうなぎ上りだ。
輸出で利益を出した企業が、
その利益を国内投資せず、
海外投資にする。
つまり資金は海外に逃げ、
国民の生活を潤わさないことになる。
で、早速始まった中国での賃上げストライキ。
工場の生産性は落ち、そのライフサイクルは早く、
その内、中東、南アなどと賃金レートの安い国へ、
イナゴの様に移転するのだろう。
企業の発表の時の言葉は、
「国際競争力をつけて、海外企業に勝つため!」
「コスト競争力をつけるために海外に投資をする!」
だから、日本企業は全国民に、
「欲しがるなよ、我々が国際競争力をつけて
欧米企業に勝つまでは!」
と言っているのだ。
企業が「欲しがりません、勝つまでは!」状態です。
私の両親は、このヒモジイ時代を過ごした。
だから、老後ぐらい安心したいのだろう。
私はリッチな生活を送ってこれた。
だから、これから老後までは、
「欲しがりません、勝つまでは!」
の生活になるのだろう。
腹をくくれば、怖くはないのだ。
本当は不安なのだが・・・。(笑)