先に挙げたブログで、WEBにおける購買行動は、


自動販売機のようだ、と挙げた。


実は、長く分析を行ってきて、WEBサイトによる購買行動は二種類に分かれるのではないかと感じている。

それは、


①WEB-EC専門であり、物理的に企業と接する機会が少ない事業


②リアルな店舗、リアル店舗に商品が並んでいて、WEB-ECと並行し物理的な存在としての企業を消費者が感じ取れるチャネル、もしくはツールを有していること。WEBは店舗への誘引としてのポータル所役割も果たす事業体である。(WEBの精度にもよるが・・(笑))


前者の場合、販売している商材が目的であり、価格と配送費のバランスで購買が決まる。そのためストアロイヤリティや企業とのロイヤリティ醸成が比較的困難な場合。


後者の場合は消費者が、ある程度企業の人となりに接する機会を持つチャネルとの相乗が得られるため、ストアロイヤリティが醸成される。

現に後者②の場合は大量な購買トランザクションは確保しづらいが顧客継続性が高い。

たとえ全国で2店舗しかなくても、十分にメッカとして育て上げることが可能だ。

むしろ、ディベロッパーや大規模小売店の恣意に塗れることなく、非常に集客が可能となるはずだ。


①の場合、顧客のトランザクションがデータとして残るが、出来るだけ衝動買いも含め、拡販することに成長の基点があり、上位顧客に対しての細かな対応などにリソースを割くよりも、絶大なるプロモーションや話題づくりに専念し、イナゴの如く成長する方が重要な時代ではないか。


そうなると細かな顧客のニーズを再分化し、コミュニケーションの手法をコントロールすることを行っても無駄になる。いや、分析を行っても何も見えてこないのだ。

2年に1回程度の購買顧客を何千万と集めることにより、顧客此処では購買は予測できないが、日々の受注は打ち消しあい、安定するからだ。

いわゆる「チリ積も」だ。

刹那商品の目的買いのため、顧客の購買動機がデータに現れないのだ。


ログトラックの解析、サイトの改善は必要かもしれないが、ある程度成熟化してくるとそんなに頻繁にリニューアルも必要ない。


小規模ながら、①の形態をとってきたEC企業は非常にコストとのジレンマにより、苦戦を強いられるが、

②の場合は、従来の強みであるユニットを協力に補完できる可能性が高く、バリューチェーンがより強固になる。


つまり、①のケースと②のケースで顧客の購買行動が全く違うのだ。当然、年齢ターゲットでも違う。

長期的に見た場合、大手の①を除いては淘汰、もしくはWEBサイトがあるだけ、の状態になる可能性も否めない。


しかし、大問題は組織と系統にある。

リアルの担当部門とデジタルの担当部門が別のセクション体系になっており、組織的に全く相乗効果を出せていないのだ。技術はWEB部門は先進的だが、マーケティングの発想は策におぼれて、地に脚が着いてないケースが多い。


自社の事業体はどのような顧客ロイヤリティの情勢をこれまで図ってきたのか?

今後はどのような事業展開をモデリングするのか?


メディアの特性を使い分け、効率化を図ることにより、売上拡大だけでなく利益重視の経営が選択できるはずだ。