2010/05/24 日経朝刊の記事で3つほど。
WEB刊ではヘッダが無いので取り上げてみようと。
しかし、WEB刊のヘッダタイトルは、業界週刊誌みたいなアオリのヘッダになっちゃっているので、
長期的に見たときにどうなんだかなあ~って感じてしまう。
例えば、
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迷走JAL、司令塔不在の再建(ビジネスリーダー)
2010/5/24 7:07
いったい誰が経営しているのか――京セラ名誉会長の稲盛和夫が会社更生手続き中の日本航空(JAL)の会長に就任してから約100日。高まる現場の士気とは裏腹に、日常業務の混乱は徐々に広がっている。原因は明確。「新生JAL」の経営で操縦かんを握る者がいないのだ。
続きは「ビジネスリーダー」で
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JALの経営、京セラの稲盛氏が司令塔になってるんじゃないの?
別にJALのリーダーなんて良いじゃないですか。立直すのに船頭も不満分子も多いので一筋縄ではいかないことぐらい皆分ってる。じゃあ、日経の経営者が稲盛氏の代わりになれば巧く行くんですか?
自分達が出来ないことをさも煽るような記事見出しはねえ・・・。
盛和会の教祖様なんだし。
なんとなく三流週刊誌の醜聞専門みたいな記事のタイトルになってきたでしょ?
業界聞屋じゃないですか。
まあ、それはそれとして一つ目、
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①今日の日経朝刊1面の「春秋」
人生の成功を決めるのは「勤勉さ」か「運やコネ」か。日本を含め多くの国が参加する意識調査の中にそんな問いがある。
2005年でわが国は「運やコネ」を選んだひとは41%、米中、韓は20%台、フィンランドでは10%台
1995年の調査では、「運やコネ」派はまだ20%だった。
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まあ、コラムの中盤に書いてある、
先輩達は遊んでいたけれど一流企業に就職できた。
我々は真面目に努力したが就職口が無い。
「就職も運」という若者の努力を大切にしない国に未来は無い。そのためには新卒偏重を見直すべきだ!
と言う内容です。私は両方だと思いますが、世の中の制度に安閑としている企業人事担当者は非常に考えさせられるのではないでしょうか。
そして二つ目
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②時価総額630兆円減
欧州不安が引き金で4月中旬からの月間一ヶ月で630兆円が目減りしたらしい。
投資家がリスク資産の圧縮を加速させたためだと。
人間が何の努力もしないで、遊んでいる金を右から左に動かす。
そして気がついたらこんなに資産が目減り。バブルそのものじゃないですか。
こんなことに一喜一憂しているんですね。意味が無いでしょ、こんな意図も簡単に価値が乱高下するものは。
金が余っているのに真面目に努力する人たちに金が行き渡らない。資本主義とは残酷なもの。
最適化できない生物は淘汰されるというダーウィンみたいな世界だから。踊らないと駄目なのでしょうか。
死ぬ時にはあの世にお金を持っていけないのにねえ。
生きていくと言うことの哲学が不在なんでしょうね。人よりもお金だから。
三つ目
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③企業収益、回復は続くか?
わが国の企業は空前の金余りだそうです。上場企業の投資意欲が盛り返してきた。・・・らしい。
約60兆円もの営業キャッシュフローが創出されているそうです。
在庫圧縮と設備投資抑制で高価が出ていると。
しかし、上記の記事のようにキャッシュフローを、一喜一憂するバブル投資に流し込んだり、
新興国向け海外の設備投資に廻って、国内にはお金が廻らない!
と言うオチがついています。
この三つの記事、企業が利益を偏重するあまり、利益を生む可能性のあるものにしかお金が流れていかないということなんです。
つまり、日本国内はもうお金を生み出さない、何の魅力も無いと見切りを付けられているのです。
その中で若者は、倫理と哲学を失い、「運だけが頼り」に走り、多くの自殺者を生む。
大幅な赤字を出しても企業経営者は交代せず、派閥の世襲。
やっぱり、運・不運で博打の人生なんでしょうね。今の日本は。
坊さんが、寺の国宝を売り払って、遊興をし、行き詰って火災保険を掛けて寺に火をつけるぐらいのレベルなんですから。