売上が伸び悩む企業の特徴として、以前にもこのブログで書いたが、
■属人的な意思決定とオペレーション(内部にノウハウが醸成されないまま人材が入れ替わる)
■組織変更が多い
■データベースを整備していない、データの活用不足
■多くの事業を展開しすぎて、リソースを分散させすぎている
という特徴が挙げられる。
現代では、その存在意義を失っても生活に困るような事業は少ない。
いわゆるニッチから、ニーズを補完する事業が多い。
しかし、売上の伸びが鈍化するスピードが速く、すぐに事業の窓口を多くしてしまう。
それだけ管理コストがかかり、マネジメントに時間を要するようになる。
そこで重要なのはデータベースの活用であるが、
■データベースを活用するとどれぐらいのメリットがあるか?
■何をすればどれぐらい利益を増大させ、ロスを削減できるか?
などをすぐに説明できない。
そのため、データベースの活用以前に、売上利益が目に見えて増大すること以外の作業や人材を削減してしまう。
私がこの仕事で依頼を受ける企業の半分が、いわゆる売上も利益も伸びなくなってどうしようもなくなったいわゆる末期癌の症状を呈している事業ユニットが多い。
過去からの延長線上と実績の繰り返しにより、
①顧客はマンネリ、
②商品は開発力が低下、
③販売ユニットも経費をマイナスシーリング
となって手詰まり状態が多かった。
この段階になると、唯一必要になるのは、
■素直さ
■明るさ
■プライドを捨てる勇気
の三つが重要である。
この三つを持ち合わせていれば、必ず翌年度は赤字が止まり、よくよく年度から利益を創出することが出来るのだ。
大企業と違い、中堅企業はそれなりにロスも少ない。
それと比較し大企業はロスだらけなので、本気になれば一発でV字復活しやすい。
私自身、体験した印象で、上記の三つを持ち合わせず、瀕死状態になっている航空会社や保険会社がある。
しかし、この企業に共通するイメージは、
■素直さ=データから抽出された数字を信用しない。戦略の選択は、過去の経験と勘。或いは業界の交流会で傷口を舐め合って出てくる口コミ情報
■明るさ=全く無い。社員はほぼ全員が翁の能面様な顔の表情だ。
■プライドを捨てる勇気=人の助言を聞き入れない。会社の看板が邪魔をして、聞き入れない。所轄官庁の役人には土下座をしている。
が残念ながら全く無かった。月給30万円ぐらいの派遣社員が出来る仕事を、月給100万円ぐらいの人間がシコシコ作業を行っているのだ。職務にしがみつき、高給社員がそこに自分の存在意義を見出しているのだ。
もう末期癌だ。早く呼吸器と生命維持装置を外してしまい、AEDで蘇生させた方が良いだろう。
三途の川で見たものは、決して無駄にはならないだろう。