今日、会社からの帰りに起こった出来事。


近くの芸能アクターズスクールみたいなところから、小学校中学年ぐらいの5人ぐらいの女の子と3人の如何にもそれなりのお母さんがビルから出てきた。


そのうちの一人のお母さんと1人の女の子が手を振りながら、向こうにさりながらバイバイ!ってな状態で挨拶している。

こちらの2組の親子は、歩道いっぱいに広がり、まるでドラマの主人公がエピローグシーンで別れをさわやかに挨拶しているように台詞を語るごとく歩道を微妙に動きながら全部に広がり、私の行く手をふさぎ、道を明けてくれないのだ。


まあ、当然、私が後ろから迫っているから気が付かないのかもしれない、と思い右側の隙間を見つけ、すり抜けようとした瞬間、別の女の子がその隙間をふさぎ、台詞のようにバイバイを繰り返している。


全く回りが見えていないのだ。親子でドラマのあるワンシーンに浸り、他人なんてどうでも良いのだ。

しかもバイバイの台詞がいやに台本チックなのだ。

手を振るしぐさや挙動がもうテレビのワンシーンだ。


これはTVドラマの見すぎであり、マスコミの風潮に感化されてしまう、中流親子の典型的事例だ。

親と子供の会話もきっとドラマのワンシーンのような会話で、心の奥で通じ合っているかは甚だ疑問だ。


自分たちの行うことを正当化してしまい、周りが見えず、価値観が合う家族同士だけの付き合いで、価値の合わない人間は認めない。

そしてドラマのような日常生活のワンシーンに憧れ、主人公を演じてしまう。

周りは見えない。


こんな、夫婦や親子は増えているんじゃないか?


私はこれを「ドラマ主人公症候群」と名付けることにして、定点観測をしようと思っている。


娘や息子を芸能会にデビューさせようと必死になる親や娘にくっつき、マネージャーになったり、挙句の果てにはヌード写真集を出してしまう。

こういった親もおそらく同じ状況ではないかと、仮説を立てる。


世の中が物質的に豊かになり、家電品の発達と共に夫婦共働きができるようになった。

奥様が働くのならそんな暇はなくなるが、

専業の主婦は時間をもてあまし、ドラマをビデオにとったりDVDばかりを見ていると陥りやすい症候群。


一種のモンスターペアレントかもしれない。


逆手に取れば思い切り稼ぐことの出来るビジネスが潜んでいるかも。