普通、デューデリといえば、企業買収やターゲット企業の株式取得時などに公認会計士による資産査定や財務の健全性、リーガルチェック、役員・幹部のエグゼキューティブインタビューなど、

人、モノ、金、情報 + のれん代である。


その中で、この「のれん代」なるもの、実に曖昧で如何わしい。明確な定義は無く、査定は区々だ。

「ブランド代」とでも言おうか。相対取引の場合、株式を売る側の我侭で決まるという点もある。


上場・ITバブルの時、この「のれん代」などに約10年分の利益を算出して先食いして株価をつけたということも聞いたことがある。


しかし、アホな時代だった。海のものとも山のものとも分らないIT企業の10年先までの経常利益の株価に算定して織り込むなんて・・。10年あったら上場企業でも潰れてしまう事だってありえる。


私は、この「のれん代」を出来るだけ根拠付けるために、


過去3ヵ年の趨勢からの顧客の上位化推移や商品投入、宣伝費の費用対効果の改善を織り込んで、向こう五年間で当該企業がどれぐらい売上をストレッチさせて、収益を得ることが出来るか!


という所謂、マーケティングデューデリの分析パッケージを開発し、会計士と組んでやっつけたいと考えていた。ただし、限界利益ベースなので、固定費を如何に抑制するかにも着目しなければならない。


まあ、このようなM&A時点以外に、私がCRMのレスポンシビリティ、将来的なヴァリエンスを測定した結果、ほぼ達成できていることが多かったからだ。


また、基本的なKPIを明確に策定するため、異常時(昨年の10月)などにも適切な対策が選択でき、ダメージや怪我を最小限にとどめるための意思決定も早くなるのだ。


しかし、

財務デューデリだけで、マーケティングデューデリを行わず、数値根拠を持って将来価値を明確化し、企業を見ないから、買収した途端に業績が下がる例が多いのではないの?

ね?京都のインナーメーカーさん?


と感じてしまいます。

でもそれって企業価値が目減りするから、買収した企業は自己責任で済まされていいのでしょうかね?


M&A専門のコンサル企業って非常に高額報酬取ってますよね。でも買収後の保証はしませんから。


「マーケティング」とは、昔のように単に広告宣伝レベルや、宣伝テクニックの戦術論のレベルではなく、

企業が成長をするためのROI、ROAをベンチマークし、意思決定される経営戦略レベルがマーケティング領域にまで昇華していると思うんですが。


大げさすぎ?


あっ、そう言えばマーケティング デューデリって、顧客を保有する小売・サービス業でなければ通用しないんです。顧客の動態から測定しますから。wwwww

メーカー特に原料や生産財に関る企業の場合は当てはまりません。

消費財をBtoBとして販売するメーカーならば、当て嵌まるケースもあります。

ただし、SFAのトラッキングデータが蓄積されているならば、ですが・・・。