記事内容は以下。これは、麻薬だ。客単価が下がり、売上金額は上がらないが結果7月、8月の需要を先食いしてしまうだけ。
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大手小売業が夏物商品のバーゲンセールを大幅に前倒しする。百貨店は7月からという慣例を破り、高島屋や大丸などは実質10日以上前倒しし、来週以降相次ぎ始める。スーパーも昨年より約1週間早めた。夏物商戦は企業のボーナスカットなどで厳しくなるのが確実。各社は早期のセール実施で売り上げ確保を狙う。
高島屋は東京店(東京・中央)、新宿店(同・渋谷)など全18店で20日にセールを始める。セブン&アイ・ホールディングス傘下の西武百貨店とそごうも今月上旬から順次全28店で始めた。 (10:06)
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そして、釣られてしまったJ-CAST NEWS
5月の百貨店売上高12.3%減
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日本百貨店協会は「5月の全国百貨店売上高概況」を2009年6月19日に発表した。それによると、店舗調整後で12.3%減の5112億円、15か月連続のマイナスだった。5月としては、過去最大の下落幅という。
同協会は、失業率の上昇と所得の減少からの生活防衛意識の強さを指摘。くわえて、5月中旬以降は新型インフルエンザの国内感染の発生により、入店客数が減少したことが影響しているとみている。
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百貨店の構造は店舗維持、人件費、仕入資産、リニューアル償却コスト
で大半が固定費だ。
商品回転率が落ち、スループットが出なければ、回転させざるを得ない。
非常に厳しい経営環境を迎えているが、全くデータなどを活用していないのだろう。以前、施策がマスマーケティングだ。
顧客の中でもプロパー価格で購入してくれる顧客にまで、割り引いてしまうことになる。ましてやポイント性を導入してしまったため、ボディブローのように来年、再来年とタイミングがずれて効いてくる可能性がある。
何故、明確に顧客ターゲットごとに施策を打たないのか?
顧客各々に向けてコンシェルジェを確立するのではなく、
全体でガバッとバーゲン集客気質ならば、もう先は確実に無い。
小売業の巨象が、苦しんでいるが、私がまだ就職して間もなかった頃は、
百貨店売場課長になったら家が建つ!と言われていて、昔は仕入業者から提供してもらっていた貢物のことを揶揄していた表現だ。
江戸時代から呉服商、明治では舶来物御用達から始まっているサプライの典型であるビジネス。余りにも長い間に君臨しすぎて、IT時代になり、情報発信鮮度がなくなってしまった。
社風やビジネス商慣行のパラダイムシフトを行うのは不可能であろう。