日経新聞が一面で取り上げる記事か?

PB(プライベートブランド)商品の売上が上がっているという現場の構造を知っていたら、こんな記事を一面に載せないし、読者も情報リテラシーを持って、記事の裏に潜む構造を想定しなければならない。


コンビニやGMSなどの売り場面積は無尽蔵ではなく、限界がある。

PBを置くとNB(ナショナルブランド)は棚割りを削減されることは余儀なくされる。


PBといっても、衣料品から食品まで様々だ。


メーカーは、もともと多くの費用を掛けて開発し、さらに店頭に並ぶまで調査費用を掛けて、TV宣伝を掛けるという言わば販売価格に転嫁しなければならない多くの費用を掛けている。

消費者にはその費用の大きさは見えていない。


その上、宣伝投下量(GRP単位)を増やすから売れますよ、と言う交渉で、やっと棚を割いて貰えるのが今の流通のオンブに抱っこの仕組みだ。

TV宣伝しない商品は棚においても貰えない。

譬え置いてもらえても面積は小さく、売れなければPOS落ちし、棚排除だと言う仕組みは以前のブログにも書いた。


で、PB商品は売れているメーカーのヒット商品をそのままオリジナルPB化してしまう。鳶に油揚げ状態だ。

流通は開発費を掛けることなく、顧客からのブランドスイッチを行ってしまう。安く売れるのは当たり前だ。

何の苦労も無く、商品化しているからだ。販売価格に転嫁すべき研究開発費も掛けていない。


最近はもっとひどい。


私は小売のPBは嫌いで、NBを多少高くても買う。

でも、欲しい当該商品は棚に並んでなくて、PB商品しか棚に並べられていない。

まさにおつまみのクラッカーなどの知的所有権登録が無い商品などは、この有様だ。


クラッカー一つ欲しさで、コンビニ放浪の旅には出るわけにはいかない。買い回り商品ではなく最寄品だからね。

しぶしぶジェネリッククラッカーを買って帰ることになる。


顧客に選択肢を与えていない売場しかなくて、何が「PB商品販売35%増」なの?

そりゃ伸びるわな、こんな棚状態じゃ。


メーカーまで自社便トラックで集荷を行い、メーカーに運賃負担はさせていないし、返品はしない!から安く売れる、というのは詭弁にしか捉えられないが、私の認識が歪んでいるのか?


私は、食べたい商品を並んでいるお店の情報が欲しいのだ。メーカーが棚排除に合って、受け入れる前においている商品の小売店舗一覧ぐらい、ネットに掲載しろよ。少々遠くても会に行くぜ!