70年代後半から80年代に目を見張る勢いで伸びたダイエーが衰退し始めて10年近くが経つ。

今、現在、ダイエーが絶対あって欲しい!と思う消費者がどれだけいるだろうか。


あれだけ伸びた企業の成長モデルが環境が変わった途端に、重荷になってしまい動輪が動かなくなる。

ダイエーの強みは一体なんだったんだろう?

「価格」というのは哲学であったが、価格はすぐに競合に凌駕されてしまうソリューションだったことに他ならない。


じゃあ、他大型家電店は?ドラッグは?

きっと同じこと。出店コストを調達する方法がダイエーと違っていただけで、小売業として独自性が確立できなければ、どんな業種も同じこと。


通販のセシールも飛ぶ取り落とす勢いで千趣会を抜き、2,000億に最も早く到達した企業だが、当時のマスコミに“奢る平家は久しからず”と揶揄されていた。


小売業は目を見張る勢いで伸びた場合、何故こんなにも早く衰退するのだろうか。

情報インフラの進展により、商品情報の伝達スピードが速くなったために、小売業のライフサイクルが一様に短くなってしまっているのではないか?


・百貨店・・・・150年の歴史

・スーパー量販・・・・・50年

・カタログ通販・・・・・30年

・ネットやSPA・・・・・・・15年~20年??


今の花形産業の衰退は、もしかして情報スピードと共に衰退するのかもしれない。

通常5年掛けて販売していく量を僅か1年で売り切ってしまう。


それで得られた利益は?⇒税金!!

創業者利益なんて今は死後に近い。

税金は嫌だから、投資をします⇒投資負担増で資金繰りショート、過剰設備投資


つまりドーピングが、ドーピングを呼び、止まると死ぬ。自転車か鮫のような環境だ。

でも税金で持っていかれるために、投資せざるを得ない。

本当に必要であるもの以外に投資してしまう。

投資にリスクは付きもので、逆転する。


でも、ダイエーに必要なのは、ダイエーで無ければ買えない、なければ困ってしまう商品の存在だ。

それがあるんだろうか?PB商品ですかね。

神戸地域はCoop神戸オリジナル商品が優秀すぎる。


無ければ市場撤退するしかない。その場合、顧客がダイエーを利用するのは、

「近いから」

「便利だから」

「別にダイエーでもマイカルでもイーオンでもヨーカドーでもいいいんですけど・・・、便利だから」

今の経営を見ていると赤字を極力避けて、できるだけ資本を傷つけないように緩やかに撤退しているとしか思えない。それはそれで仕方が無いが、他の流通も他人事ではないような気がする。