09年3月21日19:30放送、NHKの“日本のこれから「どうなってしまう?テレビのこれから」”を見ました。
番組の主旨としては、インタラクティブメディア、特にWEB・モバイルにテレビが凌駕されてしまうのを民放の番組プロデューサーがどう感じているのか?の素人参加型討論番組でした。
まあ、テレビのコンテンツが面白くない!と言うのを引き出す志向が見て取れたのですが、
インタラクティブメディアの面白さは、自分が情報発信でき、自分の好む情報を能動的に取得できる点にあることが第一だと私は感じている。
ブログを通じて全世界の人間に、ある意味自己のアイデンティティーを知らしめることができるツールとしてのメディアだから、一方的に流し込んでくるTVとは性格が違う。
TV関連をマクロで見ると、画面のあちら側、見ているこちら側が明確に線引きされている。
TVに従事するスタッフ、広告宣伝関連、芸能人、キャスターすべて自分の名前をメディアで売り、概ね高額年収であることが殆どの人にバレてる。
つまり、あちら側=勝ち組み、こちら側=負け組みのような特権的な差別を生んでいるメディアであるような気がする。
一生懸命勉強し、良い大学に行っても、年収は保証されないが、バカでも吉本やジャリタレ事務所で苦労すれば、渋谷に豪邸を構えられる。夢のある話ではないか!と思いたい所だが、
なんで、こんなアホが、TVでアホなことやって、美味いものを喰って騒いで、高額年収なの?
の線引きがそこには明確にある。
それがしらけさせている一つの特徴になっているのではないだろうか。
背伸びしても届かなかった芸能プロの世界が、素人に毛の生えた人間が多く排出され、
私にも手に届く世界!と思わせておいて実は特権階級だから手が届かない。
これがTVの情報発信の根源にあり、上から目線が否めない。
現代人は実力は無いのだが、自分と言うブランドを機会があれば押し出したいと考えている一般人は非常に多いように感じる。ブログは打って付けのメディアだ。
しかしWEB・モバイルは自分の嫌いな必要の無い情報は取得しに行かなくても、命は落とさない。
人間形成に必要な情報であっても、取得しに行かないのだ。
だから、情報が偏り、知識も偏り、バランスの崩れた情報知識の人間を生み出してしまう恐れがある。
大学生の時は、バイトで忙しくTVも見ないが、手軽に気軽に情報取得できる携帯があるため、好きなもの同士、好きな情報だけでグループを形成すれば生活が済んでしまうが、
社会人になると苦手な人、苦手な業務、苦手な情報をも克服しなければならなくなる。
そういった意味ではTVもインタラクティブメディアも人間を偏った人間形成にしてしまうことが大いにあると思う。
情報メディアに接する人間の自己の哲学・存在意義を確立し、情報リテラシーを持たなければ、最終的には行き場や存在意義を失ってしまうのだ。
できるだけ、多くの情報に幅広く接し、最終的にはいろいろな考え方を持った人間と会話を通じて、確立していく以外はない。人との会話がメディアの中でも最も重要なメディアだと私は思った。