〝親の終活”と家族の負担

 

前回、初期の認知症から〝繰り返される高齢者の万引き”で警察のお世話になった宮本一郎さん(仮名)について書きました。

 

宮本一郎さんの場合、認知症は軽度ですが日常生活に看護や介護が必要でした。

 

以後、宮本一郎さんは週数回の施設通所。そして宮本香さん(息子宮本宏さんの奥さん)が実家で家事の支援をすることとなりました。

 

    

 

では、看護や介護の原因は具体的に何なんでしょうか?整理してみましょう。

 

第1位 認知症     17.6%   第2位  脳卒中    16.1%

第3位 高齢による衰弱 12.8%   第4位 骨折・転倒   12.5%

第5位 関節障害    10.8% (厚生労働省:令和元年国民生活基礎調査)

 

上記のデータで分かりますが、認知症が看護・介護の原因となる場合が多いのです。

 

前回のお話では、息子宮本宏さんの奥さんが看護の為、パートのお仕事を辞められました。受験期の子を抱え、なにかと出費がかさむ中、苦渋の選択です。

 

では、どれくらいの方が看護・介護の為にお仕事をやめておられるのでしょうか?

 

2012年 女性の辞職者数 約8.1万人 男性の辞職者数 約1.9万人

2017年 女性の辞職者数 約7.5万人 男性の辞職者数 約2.4万人

(総務省:平成29年就業構造基本調査)

 

高齢者の増加で介護施設の充実が進みつつある今日ですが、現在でもなんと約10万人が親の介護の為、離職しているのです。

 

 

親の介護が原因での離職は、介護する側の収入減となる現実があります。

 

〝子の負担にならない親の終活”

親と子が話合い、共に考える事が必要な時代になったのですね。

 

 

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〝孤独感・他人との交流がない・変化の無い日々の繰り返し・顔を見せない子供達”

 

今回の万引き事件は、上記の要因が積み重なりから、認知症へと進む例です。

何より家族間のコミュニケーションが必要と考えさせられますね。

 

  

「俺はまだまだ大丈夫。しっかりしているだろ‥。終活なんてもっともっと先の話だよ‥‥」

 

家族の言葉に耳を貸さず、自分の老後に向き合わない親が多くおられます。

でも、「親と子が老後について話し合っておくこと」

 

これ親の安全安心な老後生活・子の負担減少欠かせないのです。

 

〝自分の終活”と〝子にとって親の介護” 「老い」は誰にでも訪れる人にとって自然なことです。互いに向き合って取り組んで行くことが大切です。


 

 

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