とある学生の日本文化研究-リサーチ-

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日本の文化や工芸について、調べたこと・学んだことなどをご紹介します。

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日本の歴史を読み解くにあたって、書物というのは無くてはならないものです。
書物の記録から当時の文化や戦事などを研究し、いまの歴史の教科書は作られているからです。

現在、日本で最も古い書物は飛鳥時代の『法華義疏』(全4巻、611-615)だとされています。

ここから書物の歴史は始まり、平成になるまで以下のような時代の推移とともに
多くの書物がここまで書かれ残されてきました。

飛鳥時代(6世紀末-7世紀前半)
白鳳時代(7世紀後半-8世紀初頭)・奈良時代(710-794)
平安時代(794-1185)
鎌倉時代(1185-1333)
南北朝時代(1333-1392)・室町時代(1392-1573)
安土桃山時代(1573-1600)・江戸時代初期(160-1644)
江戸時代(初期を除く)(1644-1868)
明治・大正・昭和(1868-1989)


多くある歴史的書物の中で私が好きなのは清少納言の「枕草子」です。
有名な「春はあけぼの」という詩が記録されている書物です。



春はあけぼの

春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細くたなびきたる。

夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。

秋は、夕暮。夕日のさして、山の端(は)いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、
三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへあはれなり。
まいて雁などの連ねたるがいと小さく見ゆるは、いとをかし。
日入り果てて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

冬は、つとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、
いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。


(現代語訳)
春は、あけぼのの頃がよい。だんだんに白くなっていく山際が、
少し明るくなり、紫がかった雲が細くたなびいているのがよい。

夏は、夜がよい。満月の時期はなおさらだ。闇夜もなおよい。蛍が多く飛びかっているのがよい。
一方、ただひとつふたつなどと、かすかに光ながら蛍が飛んでいくのも面白い。
雨など降るのも趣がある。

秋は、夕暮れの時刻がよい。夕日が差して、山の端がとても近く見えているところに、からすが寝どころへ帰ろうとして、三羽四羽、二羽三羽などと、飛び急ぐ様子さえしみじみとものを感じさせる。
ましてや雁などが連なって飛んでいるのが小さく見えている様は、とても趣深い。
日が沈みきって、風の音、虫の音など、聞こえてくるさまは、完全にいいようがない。

冬は、朝早い頃がよい。雪が降った時はいうまでもない。霜がとても白いのも、またそうでなくても、
とても寒い時に、火を急いで熾して、炭をもって通っていくのも、とても似つかわしい。昼になって、
寒さがゆるくなってくる頃には、火桶の火も、白い灰が多くなってしまい、よい感じがしない。


という詩です。四季における美しい場面というのは、人によって大きく違うと思いますが、
何百年も昔にこのように四季の美しさを詠んだというのはすごいことで、
昔から日本人は四季とその美しさが好きだったのだなと感じました。


今回、書物の歴史について参考にしたサイトはこちらです。
日本の古書・古典籍小史及び蒐集の手引