ツイッターで来年度の短答の実施方法が決まったという情報が流れてきました。




ほかにも、短答と論文の日程分離なども話し合われていたみたいですが、




28年度以降に先送りになったようですね。




決まった事の概要(http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi01700051.html )を述べると



・憲法・刑法 20問~25問 各配点50点 試験時間50分

・民法 38問~38問 配点75点 試験時間75分

・満点は175点で、論文と短答の割合は8:1を維持

・出題形式も現状維持



ということみたいです。



あと気になる文としては、



「かつての司法試験は、過去の問題と同様の問題が繰り返し出されることもあり、重要な点については、基本的には頭に入ってしまって、極端なことをいえば、多くのものが満点に近い点数を取ることができる状況にあった。個人的には、本当はそうい試験でもよいのではないかと思う」(考査委員の議事録より)



という部分です。



今までも(!?)そして、これからも、過去問の知識は繰り返し問われるという事ですね。



難易度、出題傾向維持、今までの問題のループあり,4回目5回目受験生の参入という状況なので、



足切ラインは高くなりそうです。



しかも、民法の比率がほかの科目よりも高めなのは、全体の平均点を押し上げる方向に作用すると思います。




今までの短答って、とりあえず商法の失点を民法でカバーみたいなところがありました。



民法の平均点はほかの科目より高いと思います。



民法で、九割以上とる人は実は珍しくないので、平均点は高くなりそうですね。



以前、合格ラインはそこまで高くならないという記事を書きましたが、



今回の決定を踏まえると、やはり高くなる方向で考えるのが受験生としては正しいと思います。



結果として7割だったという状況はありえるけど、だから7割でとれればいいということにはならない。




受験生の行為規範としては9割目指すべきだし、民法は満点目指すべきだと思います。






ただ、合格ライン7割強は現実的でも8割はいくのかな。そこには疑問を持っています。




合格ラインより上の受験生は、ほとんどの受験生が、7割~9割くらいに密集すると思います。



9割以上ってなかなか難しいので、7割~10割という分布にはならないと思います。



ものすごく感覚的な予想ですが、足切7割強、合格者平均8割くらいな感じですかね。





論文との関係でいえば、合格者平均以上の受験生が、得点率80~90%くらいに密集することになるので、



短答でつく差は、多くの場合総合点で17.5点、論文換算で8.5点くらいにとどまることになります。




今までは、合格者平均 245/350くらいとすれば、短答8割の280点取ると、論文にして10点差をつけることができ、9割315点とると論文にして20点の差をつけることが可能だったのですが、このような短答アドバンテージは来年以降ほぼ不可能になりそうです。



足切という意味では、短答をしっかりやる必要があるのに、やりすぎてもあまり差がつかないとう状況になりそうです。




その意味では、短答にどれくらいの時間を使うのかという勉強のプランニングが非常に重要になりそうです。




今までは、もともと論文は練習しなくても、知識があればできるというタイプの人で、短答をたくさんやって、持ち前の表現力と知識で論文もそのまま押し切るという戦法をとる方が一定数いて、それでも合格するというマッチョな例がそれなりにありました。

(マッチョな戦法をとれることは才能あかしだと思いますが)


しかし今後はそもそも短答と論文の科目が一致しないことと、短答のアドバンテージが小さくなることから、短答を重視する方法はほぼ取り得なくなる気がします。勉強の方向として明確な誤りになるのではないでしょうか。短答やっても憲民刑しかできるようになりませんし。



来年ひそかに発生する事態としては、




マッチョ受験生の絶滅



ですかね。(マッチョって言いたいだけだろうが、という批判は甘んじて受けたいと思います。。)





正直いって来年の司法試験は、本当に受けたくないなぁ。。。



でも、最近論文の自信もなくなってきたし、だめなら来年うけると決めた以上は、



それに対応していくしかありません。。。辛。。