北野武監督の映画って皆さん好きですか?
僕はアウトレイジのような「静寂」が多い映画がけっこう好きなんですよね~
あの、シーンとした空気感に突如響き渡る銃声。。。あの演出を見てみると「人間の死って案外平凡なものなのかもしれない」とつい感じてしまいます。
でも、いちばんの「静寂シーン」は何かと聞かれると、ぼくは「チャイナタウン」のラストシーンだと思うんです。
「チャイナタウン」はいまから約50年前の映画です。主役はジャックニコルソンさん。ヒロインはフェイ・ダナウェイさんです。
サスペンス映画でストーリーも面白い(でも若干胸糞…)作品です。これぞ不朽の名作というべきでしょう。
ぼくはいままで色んな映画を見てきましたが、間違いなくすべての映画の中でいちばん「すごい」ラストシーンです。でも、迫力があるかといわれるとちょっと違うんですよね。
ゴジラみたいなド派手な演出があるわけではなく、音だけで言えば「銃声」と「クラクション」があるだけです。(しいて言えば車の動く音も…)でも、この二つの音の「間」が最高で、かつ静寂の中で響き渡ることによって、見ているすべての観客の心に大きな穴をあけさせるんです。
ぼくば中学生のころ初めてこの映画を見ました。その時の感情を表すと、まずラストシーンを見終わった後の感情は「虚空」です。そしてスタッフロール中の優しい歌でちょっとずつ現実を理解し始めます(映画なのに笑)。そしてすべてが終わった後、人知れず涙が止まらなくなり、1週間は心を引きずられました。
自分が映画を好きになった、正しく言えば「映画ってすごい!」と思わせてくれた大切な作品です。
映画の魅力に気づけていない人がいたら、ぜひ見てください!