夫の両親はどちらも

癌で亡くなっている


私にも娘にも

とにかく優しい朗らかな

義両親だった


私の両親は

健在だが、我が家とは

飛行機の距離


夫の病気のことを

私が一番に伝えたのは両親


電話口で号泣する私と

一緒に泣いてくれた両親


顔の広い父は

知り合いの医師などに

膵臓癌の最新の治療など

聞いてくれているようだ



私達家族を心配して

二人で週明け、

飛行機で駆けつけてくれるそうで


嬉しい

早く両親と会いたい


夫も

両親をもてなすのを

張り切っている


夫はなぜか私の父と

気が合うようで

1人で飛行機に乗って

父に会いに行き

父と食事したこともある


昭和の仕事人間で

人脈、

話題の広い父との会話は

夫にとっては楽しいらしく


娘もジイジバアバの

訪問予定をとても喜んでいる


バアバとするお料理が

娘は大好き

今回は餃子をつくるそうだ


久しぶりに

私達家族を

明るい気持ちが包んでくれた



私は

私は

両親の顔を見たら

その場で

泣いてしまうだろうなあ…



飛行機やホテルを

両親に代わって予約する


その飛行機の席はトイレ

行きにくいから困る


もう少し遅い時間のフライトで!


あーでもない、こーでもない

と両親と旅について話すうちに


ほんの

ほんの一瞬だけど


心から笑えた


あ…

何日ぶりに

わたし笑えたかな


ありがとうありがとう


幼い頃から

親の愛を疑ったことは一度も

なかった


仕事人間であるけれど

休日は色んなところに連れて行ってくれた父


母は

専業主婦で家の中は

いつも整っていた

手作り料理が当たり前だった


何一つ不自由なく

恵まれた

家庭で育ったと思ってる


私が一番辛いときに


彼らも

70代に突入し

けしてもう若くはないのに

遠くから必死に駆けつけてくれる


夫と私と娘を

いつも想っていてくれているんだね


今改めて

親の愛の深さを知る


私も娘の緊急時に

いつでも駆けつけて

黙って抱きしめてやる親でありたい


心からそう思う