1号鉄塔目指して…… | Johnnyのブログ 「Welcome to the Moomin village」

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自由に気ままに
歩いて旅をしたい…

多くの事は望まない…

小さな幸せを感じていれば
それでいい…

『鉄塔 武蔵野線』という映画があった……
観たのはいつだろう……もう10年位前になるだろうか?
小学生が1号鉄塔を探し続ける夢と冒険の物語……

昨日夕方、小樽で仕事を終えて、国道337号線を走っていると、夕陽に照らされた鉄塔が目に映った。
何故だろう、気持ちが惹かれるのは……
僕は急ハンドルで水溜まりのある砂利道に入って、エンジンを止めた。



空を見上げる。
何故だろう……ヘリコプターが旋回している……



日が傾いてくる。確か今日の日の入りは19時04分。
「美しい夕陽と鉄塔」のある景色が見たい……
僕は映画の少年のように夢中になって鉄塔を追いかける……



自分が今どこにいるのか解らなくなる。
車から降りて沈みかけの太陽を眺めていると、遠くで列車の走る音が聞こえた。
札沼線……
線路も踏切も何も見えないのに、何時も見ている列車の鼓動だけが聞こえてきて不思議な思いがした……



さらに彷徨っていると「一般車両通行禁止」になった。
茨戸川が石狩川に突き当たる場所。ただ茨戸川は石狩川に注ぎ込まれる事なく大きな大きな池のように水が静止している。
静かでそして誰もいない……陽は更に傾く……川の向こうには鉄塔……
見つけた……自分の場所……

僕は満足だった……また来よう……真っ赤な夕陽が手稲山に沈むのを見に……

僕は走り出した。鉄塔の「たもと」に行きたかった。
そして辿り着いた目の前には……
夕陽に照らされた朱色はとても綺麗だった……
そしてその場所から見る景色は壮観だった……



後、10分もすれば陽は沈むのだろう……
江別の農道から天体ショーを見よう……



ゆっくりとゆっくりと太陽は沈んでいった……
虚しさだけが残る……

1号鉄塔は何処なんだろう……
鉄塔の起点は何処なんだろう……



結局、変電所に辿り着いた。
映画と同じような結末だった……

僕はすっかり日が落ちた変電所で……「何してるんだろう、俺」……と心でつぶやきながら、その場所を後にした……

鉄塔……されど、鉄塔……