遠くで何か動物の鳴き声のようなものが聞こえる。
あれからどれくらいたっているのだろうか?
辺りは真っ暗で、少し肌寒い…。夜なのか?それとも光の届かない遮蔽された空間の中なのか?
ジャージのポケットにはこのケータイだけ。どうやら電波は入るらしい。
画面の明かりで周りを照らしてみたが、何も見えない。地面は少しゴツゴツしていて白く、固い。アスファルトやセメントというよりは石畳のようだ。
いったいここはどこだろう?なぜかとくに恐怖感はない…。むしろ逆に恐怖感がない自分に恐怖感を覚えるくらいだ…。というより、自分が今、意味がわからないことを言い出したことのほうが怖かったりする…。てことは、やはり怖いのか…。いや、別に現在の状況が怖いわけではなく、自分自信が怖いのだ…。今、意味のわからないことを口走ったことに対して俺は俺を軽蔑する。殴ってやりたいくらいに。カッチカチのマシュマロで…。いや、少し炙ったマシュマロで。殴りたい。ただ単に、人を。人を殴りたい。拳に力を込めて。全ての食材に感謝を込めて。イタダキマス!