次の事例を読んで、問題358から問題360までについて答えなさい。
[事例]
Eさん(32歳、男性)は、数か月前に筋委縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。妻子はなく、両親は地方で暮らしているため、アパートで一人暮らしである。勤務先の配慮で、外回りの営業職からパーソナルコンピューターを利用して仕事ができる総務職に移っている。歩行が不安定となってきており、車いすの使用を検討している。家事や着替えなどの身の回りのことも少しずつ困難となってきており、居宅介護の利用を開始したところである、今後のことを考えると不安ばかりであるが、最後まで在宅での生活を続けたいと希望している。ファッションに興味があり、料理も趣味としている。
問題358 筋萎縮性側索硬化症の症状
筋萎縮性側索硬化症の進行とともに、Eさんに今後起こり得る症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1 運動性失語
2 小刻み歩行
3 呼吸不全
4 失禁
5 視力障害
問題359 介護福祉士の役割
今後Eさんを支援していくなkで考えられる居宅介護事業所の介護職員の役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 通院のための移動介助をする。
2 痰の吸引方法を指導する。
3 療養介護をサービスに位置付ける。
4 治療体操を行う。
5 人工呼吸器を管理する。
問題360 Eさんが利用するサービス
今から1~2年のうちに病状が進行して人工呼吸器を装着し、意思疎通も困難となった場合に、自宅で生活を続けるためにはどのようなサービスが利用できるのか、Eさんから相談があった。
Eさんが利用するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 共同生活援助
2 重度障害者等包括支援
3 看護小規模多機能型居宅介護
4 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
5 地域移行支援
次の事例を読んで、問題361から問題363までについて答えなさい。
[事例]
Fさん(46歳、男性)は、高校在学中に統合失調症(schizophrenia)を発症した。「いつも監視されている」「組織からの通信が聞こえてくる」などと訴え、興奮して暴れることもあったため、精神科病院に入院して治療を受けた。その後は、入退院を繰り返し、5年前から入院が継続している。現在は興奮したりすることはなく、何もする気が起こらなかったり、喜怒哀楽の表現が乏しく、周囲に無関心となる傾向がみられていた。両親は他界して身寄りはないが、ここにきて「退院して地域で暮らしたい」と希望するようになり、退院に向けての支援が始まった。まずは住むところを見つけ、そこでの暮らしが安定することを目指すこととなった。Fさんは、退院後の不安として金銭管理をあげている。また、いずれは仕事に就きたいが、薬の副作用もあり、一般企業への就職は難しいと考えている。
問題361 統合失調症の陰性症状
Fさんにみられる統合失調症の陰性症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 幻聴
2 被害妄想
3 感情の平板化
4 思考障害
5 見当識障害
問題362 退院後にFさんが利用するサービス
Fさんは、障害支援区分2の認定を受けた。退院後にFさんが利用するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 行動援護
2 自立訓練(機能訓練)
3 就労移行支援
4 日常生活自立支援事業
5 同行援護
問題363 介護福祉職の初回訪問時の対応
1 Fさんの病気の体験を詳しく聞いた。
2 「何ができるのか、できないのか」を詳しく確認した。
3 緊張させないように、くだけた口調で話した。
4 Fさんの話をうなずきながら聞いた。
5 詳しく自分の自己紹介をした。