これは、わたしが初めて働いた場所の扉です。
世界がこんなことになってしまったので、気になって電話をかけてみました。
あれはそう、四月のこと。
するとすぐ、留守番電話に切りかわったのだけど・・・向こう側でしゃべったのは、たぶん十五年前のわたし。
『本日は姉妹店にて営業しております。お待ちいたしております』ってわたしが言うから行ってみたら、扉には鍵が。
姉妹店の扉にも、シャッターがおりていました。
それはそうだ、待ってなんかいるはずない。
留守番電話は、最後にここに来た誰かが設定したままなんだって、ぬけがらみたいな歌舞伎町を歩きながら気がつきました。