青く凍えた
空に
そっと息を吐き出す
月の見えない夜は
キミを失いそうで
・・・なんて
身勝手な不安
苦笑して窓を閉め
冷えた体を抱き締めた
こんなにも
逢いたいのはきっと
闇が月を隠した所為
こんなにも
泣きたいのはきっと
キミが優し過ぎる所為
引き寄せて
手を繋いで
じっと見つめて
そうして
ふ、と
気付けば手を離して
キミは微笑う
欲しいのは
優しい距離じゃなくて
欲しいのは
ただ
届かない
声は
音も失く
夜に解け
月明かりに
そっと暴かれる
いつの間にか
煌々と降り注ぐ光の矢
手のひらを撫で
酷く優しく
さらり音も失く
零れて墜ちた。