こんにちは。snowです。
これは、先日、私のとても近しい女性から聞いた話です。
彼女は関西出身で、子どものころ、夏休みになると、香川にあるおばあちゃんの家へ泊まりに行くのが、毎年の楽しみでした。
その家は、母屋のすぐ横に小さな離れがあり、夜は従姉妹と二人でそこに布団を敷いて寝るのが、いちばん好きな時間だったそうです。
ある夏の夜、彼女はなかなか寝つけずにいました。
外を走る車のライトが、カーテン越しに部屋の中をサッと照らす。その様子を、ぼんやり眺めていました。
また一台、車が通ります。
ライトが部屋を横切った、その瞬間――
カーテンの前に、人影が立っていました。
女の人です。
ほんの一瞬でしたが、間違いなく、女の人がそこに立っていたそうです。
車が通り過ぎ、部屋は再び真っ暗になりました。
すると――
ミシッ……ミシッ……
誰かが畳の上を歩く音がします。
その足音は、彼女の頭のそばを通り、部屋の中をぐるりと回り、そして、すっと消えていきました。
翌朝、彼女は従姉妹に昨夜のことを話しました。
けれど従姉妹は、「そんなの全然知らない」と首を振るだけでした。
怖くなった彼女は、母親にも話しました。
「見間違いでしょ」と笑われると思っていたそうです。
しかし、母親の口から返ってきた言葉は、意外なものでした。
実はその家、"家族の中から犯罪者が出た家"それが売りに出された物件だったのです。
かつて、この家の住人の男が女性を殺害し、血のついた包丁が藪の中から見つかった、という事件でした。
男はその後逮捕されています。
母親は、その男が出所して、家が売られたことを知らず、いつか戻ってくるのではないかと、ずっと怖かったそうです。
そして、離れに現れた女の人……
「殺された女性が犯人を探しに来たのかもしれない」
母親は、彼女にそう話したそうです。
