シノはまだ夏の匂いが忘れられない
あんなに暑かった夏も
もう人々の記憶の奥で眠り
白い息を吐きながら君はゆく
あの夏に輝いていた若葉達は冬を越えることを許されない
気がつくとシノはもうこんなに、こんなに、色づいていた
それは、葉っぱにとって死の宣告
だけど気分も"高揚"していた
いつも見向きもしない君がシノを愛でるから
そんな君に答えたくて、もっともっと綺麗に染まった
葉っぱを揺らして、ぽんにちわしても君は黙って地面を見つめる
君の肩に葉っぱを落とすと君は笑ってくれた
それだけでシノは嬉しかった
時の流れは残酷で
シノはすでにフレディだった
君はもう、シノを見ない、気が悪い
さぁ、もう冬が来る
シノの冬眠がぱじまる
だけど、最後に、木の精になって君のところに行くよ
そして君のノートに書いておくんだ
「今日、シノちゃんと遊んだよ」
いつか、大きくなった君がきっと見つけてくれる
その時に、シノはまた会いに行くよ



