と、いうことで夏真っ盛りの長野県小諸に来ています。
標高は600m。
気温は30℃くらいにも関わらず、湿度が低いせいかカラッとしています。
やはり移住するなら高原なのでは…?
そらみんな避暑目当てで軽井沢を目指すわけだよな。
さて、今回の目玉がこちら。
どん。
観光列車の『HIGH RAIL号』です。
既存のディーゼルカーを改造して2017年に爆誕しました。
JRで最も標高の高い小海線を走る車両とのこので「HIGH RAIL」という名前が付けられています。
小淵沢〜佐久平〜小諸を1日1.5往復しているので、首都圏からのアクセスが比較的良好なのも特徴のひとつ。
最終便は日が暮れてから走ることで高原の星空を楽しめますよ、という観光列車にしては珍しいコンセプトで運行されています。
2両編成で、シートタイプがバラエティに富んでいるのも特徴のひとつ。
1号車には「1人用座席」「ペアシート」「ボックスシート」に加え、ミニ物販コーナーまでもが充実。
2号車は一般的なリクライニングシートが7列だけ並んでいます。
1編成あたりの定員は50名程度なので、ナメていると案外埋まってしまいそう。
事実、この日も満席だったし。
で、この車両最大の特徴は2号車にあります。
それがこちら。
なんとプラネタリウムがあるんですね〜。
棚には天文に関する本が並べられています。
もちろん車内であれば持ち出しはOK。
始発から終点まで乗り通すと2時間半かかるので、自分の座席に持っていって読んでる人を見かけました。
それにしても、およそ電車の中らしくないオシャレさがありますな。
今回乗るのは、午後に小諸を出る『2号』。
種別は快速列車なので青春18きっぷで乗ることができます。
乗客の半分は同業の臭いがしました。
昨今では観光向けの列車が続々と特急に格上げされてしまっているので、乗れるうちに乗っておきましょう。
10分ほど走って佐久平に到着。
ちょうど東京行の新幹線が通過していきました。
意外にも乗り降りは数人程度。
首都圏視点だと『2号』は中途半端だもんなぁ。
遠くに市街地を眺めながら進んでいきます。
静かな車内、
規則正しく聞こえる列車の音、
徐々にうつらうつらし始め、気付くと寝落ちをかましてしまいました。
目が覚めて一番に見たのは恐ろしく濁った川。
まだ台風の影響が残ってるんかな。
車内の電光掲示板を見ると「次は信濃川上」の文字。
寝落ちしたのが中込駅を出た辺りなので、大体1時間ほどおやすみタイムだったことになります。
まぁ朝早かったし、最近寝不足気味だったのでヨシとしましょう。
高原の畑が見えてくると、まもなく『HIGH RAIL号』最大の見所がやって来ます。
16:10 野辺山駅到着。
ここで10分程度の小休止をします。
アテンダントの方が発車時刻と、発車ベルの鳴らないことを何度も案内していました。
こんな所に身一つで置いていかれたら敵わんな。
野辺山駅を出ると数分で「JR最高地点」に差し掛かります。
そこには「JR鉄道最高地点」のデッカい碑が建っていて、もちろん列車からも見ることができます。
名前の由来にもなった『HIGH RAIL』なスポットなんですから徐行くらいしてくれるんでしょう。
直前までそう思っていました。
ところがぐんぐん加速していくではありませんか。
結局ほぼトップスピードに近い速度で「JR鉄道最高地点」の碑が後方に流れていきました。
その勢いで山梨県に突入して、大カーブを描きながら終点を目指して一直線に駆けていきます。
そうして16:57 定刻に小淵沢駅に到着しました。
一斉に吐き出される乗客を見てると、こんなに乗ってたんだぁと感服します。
久々に「鉄道旅をしている」と強く感じた2時間半でした。
半分くらい寝てたけど。
完。