「春の椿事」とは大洋ホエールズの時代から幾度となく言われたことば。開幕後少しの間調子よく、連勝したりしてついに首位に躍り出る。すると、春の椿事かなんて言われた。

 

今年はこのまま優勝だ、突っ走れ!と思っていると、やがて負け始め、連敗も長引く。終わってみればBクラスの定位置。やっぱりあれは春の椿事だった、などと。

 

大洋ホエールズから横浜ベイスターズ、DeNAベイスターズになっても、少し勝ち続けると、また春の椿事だと言われる。春の「椿事」か、春の「珍事」か、何度か辞書を引いて意味を確認したこともある。なんだ、どっちでもいいのか。

 

夏の椿事とか秋の椿事はない。春の椿事なのだ。木へんに春でツバキ、木へんに夏でエノキ、木へんに秋はヒサギ、そして木へんに冬でヒイラギだ。木へんに春のツバキがなぜ椿事(=珍事)なのか。

 

プロ野球12球団の中で春の椿事と言われた球団は、ダントツ大洋ホエールズ、そしてその後のベイスターズだったろう。それだけ、このチームは春先に成績がいい年が多かった、ということ。

 

去年は三浦新監督でスタートし、最初から勝てない日々が続いた。春の椿事なんて忘れていた。椿事と言われるような戦いもまったくできなかった。

 

しかし、なんと今年は久しぶりに「春の椿事」。まだ開幕前であるが、オープン戦で6勝1敗1分け、勝率はトップなのだ。昨年の最下位DeNAベイスターズが今のところトップだ。エース今永と4番佐野がまだ故障離脱中であってもオープン戦首位なのだ。これは素晴らしい!

 

5勝1敗2分けでオープン戦2位が、これも春の椿事か、昨年パリーグ5位、新庄新監督率いる日本ハムだ。DeNAと日ハムか。あんまりうれしくないな。まさに春の椿事にふさわしい2チームじゃないか。

 

日ハムもまだ助っ人2人が合流していない。入国はしているがまだ待機中ということだ。それでも首位ベイスターズに0.5差の2位とは。

 

春の椿事と言われてもいい。開幕後も椿事が続き、そのまま夢を見させてくれ!

 

ちなみにオープン戦最下位は、今のところ昨年日本一に輝いたヤクルトだ。