腕時計型の通信機器が昔のテレビ映画やアニメに出てきて、かっこいいとと思ったものだ。テレビ映画では、たとえば「ザ・ガードマン」や「ウルトラ警備隊」など。テレビアニメなら、たとえば「スーパージェッター」や「ジャイアントロボ」など。

 

「スーパージェッター」の主人公は腕時計型の通信機器をくいと口元に持って行き、「流星号、応答せよ!」とか言っていた。

「ザ・ガードマン」でも藤巻潤らが、トランシーバーだったかも知れないが、腕時計型電話で通話していた。

 

腕時計型通信機は未来感がハンパじゃなく、近い将来、10年ぐらい経ったら実現してくれよ、と思ったものだ。しかし、簡単には実現化しなかった。

 

1980年代にSEIKOからリストコンピューター、つまり「腕コン」が発売された。ウエアラブルコンピューター、あるいはスマートウォッチのハシリである。欲しくて欲しくてたまらなかった。

 

腕コンは、予定、メモ、ディジタル時計などの機能のほかに、専用のキーボードにドッキングさせてBASICでプログラムを入力し、腕コンでRUNさせることができた。

しかし、テレビやアニメの主人公のように電話をかけたり受けたりすることはできなかった。

 

 

調べたら、発売は1984年、昭和59年だった

テレビで腕時計型通信機を見てから、20年も経っているのに

まだ電話機能は付かなかった

 

Apple Watch3が日本で発売されたのは2017年9月。それから毎年バージョンアップを繰り返し、2021年でseries7となる。私が購入したのは、2019年のseries5、そして2021年のseries7の2機種を使用している。

 

昔のアニメやドラマで見た、夢のような腕時計型通信機器が約50年も経ってやっと実用化されたのだ。

 

時々Apple Watchに着信があると、やっぱりあのスタイルで応答してしまう。つまりApple Watchをくいと口元に持っていき、「もしもし」とやってしまう。

 

しかし、Apple Watchの電話機能はiPhoneなどのスピーカーフォンと同じで、Apple Watchを普通にはめたまま、本体を口元や耳元に近づけなくとも、通話ができるのだ。

 

周りに人がいて通話を聞かれたくない時には「iPhoneで受ける」をタップして、普通にiPhoneで通話できる。

 

着信音も通話の声の大小も変更できる。着信音を止めるにはApple Watchの画面を手で覆うだけでよい。着信音を聞こえなくするだけで、その後に画面上から、「後でかけ直します」や「向かっています」、あるいは「iPhoneで受けますので少しお待ちください」などをタップする。

 

Apple Watchで電話をかけるのに、Apple WatchにもiPhoneにも触ることなく通話ができるのだ。もちろんハンズフリーだ。


Apple  Watchに「Hei Siri」と呼びかけ(あるいは腕をクイとあげるだけで)登録している人に電話をかけることができる。「〜さんに電話して」と言うだけだ。

 

相手から電話がかかってきた時はどうするか。緑色の着信ボタンに触れるだけで通話ができるが、それができない場合は黙っていよう。着信音が鳴り止んだ後に、「Hei Siri」と呼びかけ、「最後の不在着信に電話して」と言えばよい。

 

また、「着信後○秒で自動的に電話に出る」をアクセシビリティから設定しておけば、Apple Watchに触ることなく電話に出ることができる。

 

こうすることによって、運転しながらでもiPhoneに触ることなく、合法的に通話ができるのだ。