雨にも負けず(ずっぽVer.) 理想版
眠気にも負けず
二日酔いにも負けず
税金にも役所の冷たさにも負けぬ
丈夫な精神力をもち
慾はなく
決して怒らず
いつも朗らかに笑っている
一日に無洗米二合と
辛そうで辛くないラー油と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
東京の端の埼玉との県境の
小さなマンションの1室にいて
東に病気の子供あれば
行って見舞いの品を置き
西に疲れた母あれば
行ってその肩を揉み
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなに木偶の棒と呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい
雨にも負けず(ずっぽVer.) 現実版
眠気に負けて
二日酔いにも負けて
税金にも役所の冷たさにも負けて
丈夫な精神力を願い
慾はそこそこ
つまらない事で怒り
いつもげらげら笑っている
一日に安ものの米一合と
出来合い物と少しのサラダ(これも出来合い物)を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしてるつもりでも、
さっぱり理解できず
そして忘れかけ
東京の端の埼玉との県境の
小さなマンションの1室にいて
東に病気の子供あれば
ひたすらおろおろし、
西に疲れた母あれば
無理やり呑みに連れ出し
南に死にそうな人あれば
一緒になって怖がり
北に喧嘩や訴訟があれば
煩いから耳をふさぎ
日照りの時は暑い暑いと文句をたれ
寒さの夏は「野菜が高い!」と文句をたれ
みんなにずっぽと呼ばれ
褒められもせず
たまに苦にされ
そういうものに
わたしは
なってしまった・・・