ある日突然、炒飯欲に襲われた。

そう。炒飯が食べたい欲だ。
それで、わざわざ米を炊いて、有り合わせのベーコンと玉ねぎでシンプルな卵炒飯を作った。

炒飯を作るのは久しぶりだ。
久しぶりだが、私は私の炒飯に自信があった。
ところが、久しぶりに作り、口にした炒飯に私は『?』っだ。

それなりの味ではあった。しかし、満足出来る味ではなかった。
『おかしいなぁ、こんなはずじゃ…』
それで、この炒飯欲に強火の火力で、火がついてしまった訳だ。笑

翌日、当然のように炒飯を作り、食べた。
前日の失敗を意識して、少々濃いめの味付けにしたら、濃すぎてしまった。

翌々日、当然、腕まくりで炒飯を作り、食べた。
目指すは初日と前日の中間だ。自信の炒飯を取り戻さなければ…っと私は半ば使命感に浸っていた。

だが、満足出来る炒飯ではなかった。
何かが足りない。

どうやら私は炒飯欲の沼にハマってしまったようだ。



私は今日も炒飯を作る。

自信の味を取り戻すため。ゴールなきゴールを目指す。


そう、この欲に、ゴールなど無い。

分かっているのに、私はこの沼を進み出してしまったのだ。笑