インフェルノ (上) (海外文学)/角川書店

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インフェルノ (下) (海外文学)/角川書店

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ロバート・ラングドンシリーズ四作目。
ラングドンは目を覚ました瞬間、後頭部のうずきとその理由を思い出せないことに気づく。
覚えているのはハーヴァード大学で土曜午後の講義へ向かおうとしていた自分の姿。
ところが今日は日曜日で、しかもここはフィレンツェの病院だと医師は言う。
さらに驚いたことに、頭の傷は銃弾によるものらしい。
自分はいったいフィレンツェで何をしていたのか。
何も思い出せないまま混乱するラングドンの前に現れたのは銃を手にした訪問者。
ラングドンは暗殺者から逃げながら上着の隠しポケットに入っていた手がかりをもとに謎を追い始める・・・。
暗号が『神曲』に隠されているので、本作と並行して数年ぶりに『神曲』も読み返した。
『神曲』は14世紀にダンテによって記された壮大なる叙事詩。
地獄篇・煉獄篇・天国篇の3巻があり、主人公ダンテは地獄→煉獄→天国と旅していく。
『インフェルノ』の冒頭に記されているのは地獄篇の一文。
「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜する者たちのために用意されている。」
『神曲』は寓意にみちていて理解しづらい箇所が多いのだが文体が美しいと思う。
原文で読むことができればおそらく音の響きも楽しむことができるのだろう。
『インフェルノ』以上に謎だらけではあるが。
ラングドンがイタリアの名所をまわりながら謎を解いていくので、地図や昔撮った写真を眺めながら読んだ。
話の展開はだいたい想定内だったが、ラストは予想外で衝撃的。
観光案内書として使えるのではないかと思うほど、読むとイタリアを巡りたくなる。
何度行ってもまた訪ねたくなる国のひとつなので、フィレンツェとヴェネツィアにいつかまた行けたら『インフェルノ』を手に巡ってみるのも楽しいかもしれない。
イスタンブールも行ってみたいな。