今、病院にきています。

担当してた患者さんが亡くなられました。

その患者さんは、在宅で過ごしたいために家を増築してました。

病態もおもわしくなく、家の工事も進んでいなかった。
だから、具体的に退院や外泊のめどはたっていなかった。


今日、帰りたい、と患者さんが強く言ってきた。
そして、明日、家が完成。

家で息を引き取るのを覚悟で、外出することを決めた。

あたしも休みだったけどついていくことにして。

寝台車、酸素、医師の許可、鎮痛剤。

準備をすべてして。

明日を待っていた。


でも、嫌な予感がして。

化粧をしたまま、寝てた。


電話がかかってきて。
呼ばれたけど、間に合わなかった。


奥さんとボロボロ一緒に泣いた。

もっと早く、帰してあげようとすればよかった。

奥さんは自分を責め続けている。


帰してあげたかった。
家を見せてあげたかった。

悔いが残る。


いつか、はない。
今、やれることを。

やらなきゃいけない。


命はひとつ。
人生一度。
毎回、患者さんに教えてもらっている。

担当させてもらったこと、感謝したい。
ありがとうございました。