コーチとは、もともと馬車を意味しています。服飾ブランドのコーチのマークは馬車です。また欧米では観光バスの事をcoachと呼んでいます。コーチの定義は何でしょうか。ある地点からある目標地点へ運んでいってくれる人の事をいいます。
私たちに一番馴染みのあるコーチはどんな人でしょうか。プロ野球のコーチを考えてみましょう。どんなイメージでしょうか?一流選手が自分の持つ一流の技を後輩に教える。その為には一流の選手であった人しかコーチになれない名誉ある仕事を想像すると思われます。
前述のコーチの意味からあてはめて考えてみましょう。プロ野球の選手の目標とは何でしょうか。そのチームが優勝することではないでしょうか。そのチームが優勝するにはどんなことが必要でしょうか。「素質」、「技術」、「体力」、「情報」、「戦略」、「チームワーク」等々。どうも一流選手の技術だけではいいコーチになれないように思います。名監督と言われる人たち、ドジャーズ・トミー・ラソーダ元監督、千葉ロッテマリーンズ・バレンタイン監督、楽天イーグルス・野村監督、中日ドラゴンズ・落合監督、選手としても優秀であったと思われますが、選手の潜在的な能力を引き出し、戦略的に戦える名コーチです。
最近、コーチという職業がスポーツ界のみならず、「人の潜在的な能力を引き出す」ということで着目され、いろいろな世界へと進出しています。特に、営業、製造、サービス、マネジメント等のビジネスや教育、医療など人と人が関わりあうなかで効果を上げています。ビジネスの世界では、日産のゴーン会長はサバイバルプランの中でコーチングを利用されました。キリンビールが社内プロジェクトとして100名のコーチを育成しています。東京ガスも同様な事をやっています。コーチングの目標とされるのは、「目標達成のプロセスの習得」、「顧客とのコミュニケーション改善」、「コミュニケーションの向上による組織の活性化」等が考えられます。
前述の私の働いていたホテルでは、当時このようなコーチの仕組みはありませんでしたが、社内では、それぞれのメンバーが強みを発揮しながら仕事をし、それぞれがプロとして承認しあっている状況でした。瞬く間にスモールラグジュアリーカテゴリーの世界ナンバーワンのホテル運営会社になりました。
コーチという仕組みではありませんでしたが、「人の関係性の中で、潜在的な能力を引き出す」という企業文化の賜物ではないかと思います。
次回は、「理念」と「ヴィジョン」について書いてみたいと思います。
ありがとうございました。