常に自分を目立たせようとしたり、他人の目を気にするようでは、大きな集団を動かすことはできません。
それは、心の中に自分のことしかない証拠です。
そんな人は、配下を掌握しきって「例え火の中、水の中でも」と飛び込ませるほどの人望を得ることは難しいと思います。
大木になるには根を張るのに時間が掛かるように、人に仰がれる人物になるにも時間が掛かります。
16世紀中国の『呻吟語』(呂新吾)に、
「貧しいとか地位がないということは、恥じたり卑下したりするものではない。
恥じたり卑下しなければならないのは、貧しいとか地位がないからといって志がなかったり能力がないことである。
年老いたからといって嘆くことはない。
嘆くべきことは、年老いて目的もなく漫然と生きることである・・・。
上士(優れた人物)は道徳を重んず。
中士は功名を重んず。
下士は辞章(弁舌)を重んず」とあり、
自分の内に満足を持たない者ほど、財産だの地位だの弁舌などといった外物にあこがれるものだとも諭しています。
金を使う人、地位を行使する人、頭脳を使う人が、人間ができていなければ、それらを使いこなすことができず、かえって周囲に害悪を垂れ流すことになります。
まず、自分を律するものを心の中に持つことです。