傷口を見た瞬間に、「ああ、無情」という言葉が思い浮かんだ。
これはジャン・ヴァルジャンという男の人生を描いた名作「レ・ミゼラブル」の邦題。
この名作と全く関係ない、ということを最初から断っておくが、
それにしても、私の傷口は、「ああ、無情」と呟いてしまうほど、惨い。
フランケンシュタインそのものだ。
5センチ以上の裁縫の跡の長い傷が、続いている。
病気の後遺症にしては妥当なのかどうかわからないけど、私としてはこの傷は重い。
命を救うために、ドクター達が判断した気管切開の跡。
生死の間をさまよった、あの生々しい記憶の象徴だ。
気管切開後は、自分たちに責任はなく、その後は形成外科へ頼めというのか?
傷を見た瞬間に、
2年経過した今でも
あの病気、「ギランバレー」という怪獣にような名前は
モンスターだとおうことをまざまざと思い知らされる。
こんな傷をもたらし、
「ああ、無情」なる言葉を呟かせた、モンスター・ギランバレー。
今日の消毒のドクターは
執刀医ではないから、話しても冷淡。
これは患者の主観なんでしょう。
この傷を見る限り、抜糸で果たしてきれいになるかどうか
非常に不安。
正直、あきらめている。
抜糸も執刀医ではない、他人のドクター。
マフラー持っていった方がいいかもね。
執刀医とは5/1に診察。
執刀医の学会が間に入ったため、他人ドクターというおざなりの関係で
この手術の後の経過が繰り広げられる。
私の都合よりも
学会の都合を優先して
執刀医と最初から最後までやってもらうようなセッテングにすべきだと
後悔しています。
重い病気ならなおさら
他人ドクターを作るべきではないです。
すごい教訓。
でも私の傷、どうなるの?
一生、頸にマフラー?