2017年5月21日深夜、あの伝説のスクールアイドルが帰ってくる…
という前置きは置いといて、NHKさんがまたラブライブの映画を放送してましたね
5/21に書き始めた下書き放置してたら四日経過してました(困惑)
「お前映画館で見てない映画を感想に書くのかぶっ殺すぞ!」って野次飛ばされそうですけど許してください、久しぶりに映画見たんで許してくだちい…
まあぶっちゃけアレですわ、劇場で実は6,7回見てるんで感想まとめるくらいいいかなって
同じ映画見るのに抵抗無いとはいえここまで見に行くのも流石にやべえだろって話ではあるんですが
実際これまで外に出したことのない感想ってのもありますし久しぶりにラブライブに触れるのもアリだろうということで
まず前提として私は生徒会長のポンコツの「かしこいかわいいエリーチカ」こと絢瀬絵里ちゃんが一番好きなので割とそこに寄った発言も多いのでその辺は悪しからず
まず改めてラブライブというコンテンツに触れた感想から言いますと、不朽の名作ってのはやはり強いなと言うことです
私がラブライブについて詳しく知ったのは二期が予告された当時って辺りなのでコンテンツとしてのスタートは順風満帆とはいかなかったようですね
しかし気が付くとコンテンツとして市民権を勝ち取り覇権アニメにまで駆け上がったあたり、自力の強さを感じます
一期で穂乃果が風邪ひいてノックアウトして挫折したりだとか再びラブライブ参加権を得た二期では本格的に面白三人組のライバルのA-RISEを超えるために色々したりだとか
その辺の彼女たちの乗り越えた山あり谷ありのストーリーを知っていたら好き嫌い関係なく何かと胸を打つものがあるものです
そして劇場版はそんな彼女たち「µ's」の歩みの集大成ということで簡単に批判は出来ないなと、むしろ全面肯定しちゃうんだよなぁ…って感じなのですが
あくまで私の主観に基づく劇場版の感想が続きますのでご容赦を
1.開幕からAngelic Angelのライブ到達にかけての感想
幼少期の穂乃果が水たまり飛び越えようとするシーンでは後々出てくる「SUNNY DAY SONG」が流れてたりするんですけど
これは流石に複数回見ないと気づきませんね
でもこのシーンは割と後々の展開に絡んでくるので重要だったりしますよね
あとチラッと真姫ちゃんが新曲用意してることもバレますね
他の重要シーンで言うとライブまでにかけては一年生曲の映像と謎のシンガーソングライターの登場くらいでしょうか
あと海未ちゃんのトランプ芸(ボソッ)
一年生曲については全然文句ないんですけどちょっとあの周辺の脚本構成が雑過ぎてあんまり好きじゃないんですよね
これは他の学年曲にも言えたことなのであんまり言及しないでおきます
曲はいいけどあそこまで流れぶっ壊すなら無理に学年曲を挟む意味あったのかなってのはこの映画の唯一に近い不満点になります
そしてシンガーソングライターについては諸説考察されていますが有力なのは個人的には捻りもなく未来の穂乃果説じゃないかなと思います
シュタインズゲートの如く過去の穂乃果にヒントを与えて結果を捻じ曲げよう、なんて言うと大仰な話に聞こえるかもしれないですけど彼女の目的はそんなところだったんじゃないかな、と
あそこまで顔のパーツ一致してたら穂乃果でいいんじゃないかって理論ですけど
彼女の世界線はきっとどこかで挫折が挟まってそのまま華々しいスクールアイドル活動が無かったんだと勝手に仮定すると割としっくりくるもんです
二度目のラブライブが開催されなかっただとかNo brand Girlsでやらかしたあとのリハビリで何かと色々あっただとか、そんな感じでなんじゃないでしょうか
もしかしたら海外ライブまでは同じ過程でその後の選択でちょっと後悔が残ってしまったというのも考えられます
それは各自の判断に委ねられたものだとして、とにかくあのシンガーソングライターはほんの僅かではあるけど穂乃果に未来への一歩を踏み出すきっかけを与えにきたものだと解釈しましょう、解釈してください、いいですね(理論の押し付け)
そこでマイクが穂乃果の手元に残ったってのはある種それを一つのトリガーとして回想を挟むことなどにも繋がる夢オチ回避アイテム的な意味合いもありそうですが
そして待望のAngelic Angelのライブです
劇場版予告解禁されてからPV先出しされてて「エリーチカがセンターだうおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」ってなった人も多そう(かく言う私もその一人な訳ですが)
正確にエリーチカがセンター務めたのはこの曲が初めてだったような(?)
エリーチカの歌声聞くと中の南條愛乃さんが自分のキーより割と低めに歌ってるだろうにやっぱり上手いよなぁと思わされる次第です
開幕の色っぽいエリーチカや定番の海未ちゃんの投げキッスなど見所たっぷりですよね(あとサビ前ののんたんのポジションチェンジ超大変そう)
背景がライブ会場と音の木坂学園のグラウンドで交代してるのは中盤でことりちゃんと凛ちゃんが言ってた「似てる街」であることを表現してるってことでしょうね
個人的にはこの曲は好きな曲の中でも五指に入るものなので劇中でFULLじゃなかったのはちょっと残念でしたけど、映画の看板として十分な働きだったと思います
2.SUNNY DAY SONG までの感想
というわけであっさり海外パートを終えて日本に帰ってきたµ's
この海外パートのあっさり終わって何だったんだ感は私の大好きなけいおんの映画に似ているような…
とりあえず海外ライブの映像が輸入されて彼女たちの立場がより人気者に!って感じで世界が変わった感じになりますね
本筋と脱線するとこの辺で出てくるモブの声優がおかしいんですよね
他のアニメじゃヒロイン級の人たちが「すごーい!µ'sだぁ!」みたいなこと言ってるんだから凄い
そんなこんなでµ’sに対する世間の注目度はラブライブ優勝時よりも高まっちゃう感じです
それの意味することとはつまるところ「µ'sの活動継続への期待」
直接的に言及されるのはことりちゃんのお母さんからとライバルのA-RISEのツバサの今後の説明とかの辺りですが
ここで二期で解散すると決意した彼女たちの姿勢に少しブレが生じる原因となります
正直なところ意外だったのがアイドルを一番やりたがってたにこが有終の美を一番大事にしていてエリーチカと希がちょっと未練ありげにして穂乃果に判断を委ねようとしていた点ですね
案外達観してるにこのこういうところはカッコいいですし逆にいつもは大人びた二人が年相応の子供っぽさみたいなのを出すのも逆に一つのギャップと言ったところでしょうか
去りゆく三年生だからこその葛藤や躊躇いや後輩に後を託す思いだとかが錯綜してる一場面ですね
そして次のシーンでは穂乃果の元にA-RISEがやってきて「A-RISEは活動を卒業後も続ける」、そしてµ'sも活動を続けて欲しい旨を伝えていきます
果たして穂乃果はどんな判断を下すのか、そこで大きなターニングポイントになるのが再度のシンガーソングライターとの邂逅です
定説ではA-RISEとのドライブ後の雨からが穂乃果の夢の中の話だと言われていますが恐らくそれで間違いないでしょう
夢の中で穂乃果に告げられた「飛べるよ」と言う言葉は一体何を意味するのか
「いつだって飛べる」これまで次々と困難を乗り越えてきた彼女たちが次のステージへ進むために過去と決別しないといけないことを穏やかに実感させられる場面ではないでしょうか
穂乃果が走り出すシーンに平行して流れるエリーチカのメールの場面はぐっとくるものがあります (と言うか初見の頃は泣きました)
穂乃果がどうするか悩んでいたのと同時に三年生全員で楽しかった時間に終止符を打つ、と言う結論を出していたということです
ここで明確にコンテンツとしてダラダラ続けることなく有終の美を飾るということを示されて視聴者は心の準備を強いられます(恐怖)
そして全スクールアイドルの頂点としての責任を果たすために沢山のスクールアイドルを集めて歌う「SUNNY DAY SONG」の誕生につながっていく訳ですね
楽しい仲間集めについてはとりあえず割愛して、ライブ前日のµ's解散宣言までスキップします
この段階では外向きではA-RISEに向けてしか宣言してなかったものを公に宣言してしまうことで今度こそµ's終わるやんけ!って視聴者に死刑宣告をぶつけにきます、そして涙腺破壊に来ます
完全に退路を断たれた一つの美しい見せ場としてラブライブ史上最大規模のライブにつながります
ライブの朝に駆け出す九人の姿を見ると「この子たちがのぞむ世界はこんなにも美しいのか」と訳の分からない感傷に浸ってしまう訳です
そしてそこで歌われる「SUNNY DAY SONG」はスクールアイドルによるスクールアイドルのためのスクールアイドルの歌です
スクールアイドルの新時代を迎えようという"ハレの日"の歌がSUNNY DAY SONGってことですかね
限りある時間を一生懸命駆け抜けた九人がスクールアイドルを代表して歌うその姿、清々しい気持ちと共にもう本当に引き返せないところに来てしまったと感じさせられます
この歌は言うなれば「スクールアイドルの新しい世界を切り拓く歌」になるのでしょうか
明るい曲調が残り少ないµ'sの勇姿を鮮やかに彩ると共にこの先のスクールアイドルの世界に彼女たちがいないということへの実感を何とかごまかそうと、逆に強く印象付けようとしているように思えて
最初の数回はこの曲聞くときに終わりを受け入れたくなくてちょっと吐き気催すくらい精神的に突き刺さるものがありました(今は克服しましたし誤解を招かないように言いますと最初から大好きな曲です)
特に二番の「二歩目はしっかりと、三歩目は大胆に」というフレーズは本当にラブライブの楽曲きっての名フレーズだと思います
そしてこのライブを終わらせることで一時代を築いたµ'sとしての責任を終えたら間髪入れずに最後の涙腺ブレイカー、「僕たちはひとつの光」のライブに突入する訳です
3.僕たちはひとつの光
何か凄いMADあるんで使わせてもらいます
この曲は前半で明かされた真姫ちゃんが準備していた本当の意味でのµ'sラストソングになります
時系列は飛んで雪歩たちが三年生になったころの回想として描かれます(穂乃果たちは大学生になっている頃合いですね)
スクールアイドル部に入部希望者が増えたのと共にµ'sは音の木坂学園の伝説と化したことが窺い知れる、そして彼女たちが全力で守った音の木坂で新しいスクールアイドルが誕生する環境になったんだとしみじみと感じながら最後の曲を迎えることになります
この曲の見所は一番で各メンバーの名前をうまく歌詞に織り込んでいる点、そして最後に炸裂する「今が最高!」のフレーズです
終始一貫して今を生き抜くスクールアイドルを描くというテーマに沿ったからこそ彼女たちの本心が「今が最高!」である、と思わされます
演出としては一番でµ'sのラストライブの風景、後半では脱ぎ捨てられたµ'sの練習着だけ置いているところをスクロールするという演出に切り替わります
分かってても練習着だけ置かれているシーンは何回も泣かされました
正直前半のダンスの場面よりも明確に終わりを突き付けられている感じもしますし、何よりも本当に立つ鳥跡を濁さずと言った有終の美の体現であったと思います
練習着だけそこにあるのは練習終わりとも受け取れますし、彼女たちの思い出の欠片の暗示だとも受け取れます
どちらにしろ最後は本当に最後まで駆け抜けたµ'sの残滓をその目に焼き付けさせて一時代を席巻したµ'sと爽やかにお別れとなり映画は終了します
4.トータルの感想
というわけで長いことつらつら書いてましたが久しぶりにラブライブに触れてみよう企画と言ってもいい劇場版感想はこれで締めます
改めて見るとµ'sって本当に凄いグループだったんだなって感じさせられる映画でしたね
なんやかんや言うてメンバーそれぞれの役割も映えてるし、苦労の過程とそれが昇華する時の鮮やかさと言った点で十分にカタルシスが足りているという感じでしょうか
本当に冷静な目で評価すると脚本自体にはかなり雑な部分や本当にそれでええんか…ってなる部分もあるんですけど終わりよければそれでよしって感じで欠点が印象に残らない構成の作品だと思います
そして最大評価点はやはりドル箱コンテンツであったµ'sを奇麗に終わらせる決断を見事に実行に移した点ですね
商業面を考えると映画で方向切り替えて残すことも可能だったと思うんですが(流石にそれやるとバッシング半端ないとは思いますが)
それをしっかりと終わらせることでµ'sが本当の意味で伝説化するのに一役買っているのもまた事実でしょう
ぶっちゃけ私自身はそこまで熱心なラブライバーではない(と言うか身近に強いのがいるからどのくらいなのか把握しにくい)ですがそれでもやっぱり何かしら深く感じさせられるところはあるんですよね
自分で書いたのを読み返すと「お前どんだけ終わってほしくなかったんだよ」って思わず笑ってしまうくらい終わりを迎えるのに恐怖感じてますね
当時は本当にそうでSUNNY DAY SONGは終わりへのカウントダウン、僕たちは一つの光は正に死刑宣告そのものだったので美しいものを見送る感情と何とも言えない悲しみを同時に抱えた微妙な心情でした
今でこそサンシャインに世代交代してますけど当時の無印の終了は割と真面目に死人が出るんじゃねって声もあったくらいなのでやはりコンテンツ力の絶大さは凄いですね
あとちょっと風化した頃に見直すと思い出補正込みでクッソ面白く映りますよね、楽しさ三割増しって感じです
これを見るともうちょいサンシャインも頑張れよって思ったりもしちゃいますが
ちょっと今はサンシャインの最終話の見事な失速でラブライブ世代交代失敗疑惑がありますが今夏には二期やるっぽいのでµ'sにどこまで追従できる存在になれるかが楽しみです
今回はあくまで私の主観で書いてて客観もクソもないのでいち視聴者の意見でこんなのもあるのか程度に見てください
しかしホントに今夏のサンシャイン2クール目は大丈夫かなぁ…?
二か月ぶりの更新(非常に遅い、許してください)
基地航空隊が仕事をしない仕様がデフォルトなんだと最近悟れるようになってきました
GW開幕の艦隊これくしょん2017年春イベント「出撃!北東方面 第五艦隊」の簡易まとめです
ここ数回のイベントの傾向としては割とぬるい難易度が続いていたので今回はどうなることかとビクビクしながら臨んだイベントでした
なにしろ昨年度の春イベントは七海域で最終海域は姫六体という泣く子も黙る鬼畜編成でしたので
春に最凶海域実装する運営もどうかと思うの
それで一応今回の目玉報酬は最終第五海域で邂逅できるソ連戦艦「ガングート」
海外戦艦が報酬ということで若干難易度を身構えたりもしましたが杞憂に終わったようで何よりでした
性能云々はよく分からないのですが、2016年度夏イベントのイギリス戦艦Warspiteと同様に低燃費の低速戦艦という枠だと思います
そのほかには新しい艦種である「海防艦」から占守型「占守」と「国後」、択捉型の「択捉」がドロップで実装
加えて給油艦「神威」と軽空母「春日丸」も新規実装ということで一度に六隻の新艦娘が並ぶイベントとなりました
つまり本気で揃えるなら死ぬ気で掘りをしろということですね
生憎私は無理に掘るってことはしないタイプですのでほどほどにって感じです
攻略中に出てくれたらそれでいいよって感じなので割と持ってない艦娘も多いんですよね
うだうだ御託を並べても仕方ないのでまずは今回の成果から
先のイベントで見事に取り逃してるのがバレバレの神風型駆逐艦「春風」と夕雲型駆逐艦「藤波」に加えて新規の三人
春日丸はスクショ取り逃したのでどうかご容赦を
ドロップの方は神威は攻略中に、占守の方はちょっと無理して掘りに向かいました
だって「~っす!」口調のちょっと体育会系入った感じのショートヘアの後輩キャラってなかなかに突き刺さりませんか?
私には突き刺さるんだよ(この件についてはまた後日)
とにかく減りゆく資材を絞って確保できたので良かったです
そして難易度としてはちょろっとツイッターでも言及してましたけど全段甲作戦で攻略完了です(通算八回目)
イベ全体を通した感想だとまあ今回は難易度はぬるめだったかなと
始まる前は「甲作戦なんてやりたい奴がやればいいっぴょん」とか言ってたくせに結局甲作戦いかない詐欺をぶちかましただけになってしまいました
特に最近は鎮守府で隠居生活を送っていた長門型や大和型を入れても問題なく進めるルートが多かったので久しぶりに変なところを気にしない総力戦を楽しめたかなって感じです
逆に何か特攻かかってた艦娘について特にその恩恵は感じられなかったかなって感じなのでサラトガイベントの時みたいな思い切ったインフレみたかったなって思った次第です
今回これだと二年ぶりに恐怖の夏イベントが帰ってくるという証明になってる悪い予感がするんですけどその時はその時ですね
きっとその時も甲作戦嫌だ嫌だいいながらなんとか行けるところまで行ってみるように頑張りたいと思います
提督の皆様は恐怖の夏を私と一緒に頑張りましょう
三月に入りました、就職活動解禁だとか卒業式だったとか何かとターニングポイントになるこの季節、久しぶりに映画を見てまいりました
今回見る候補として挙がっていたのが話題の「ラ・ラ・ランド」若しくは上映終了が目前に控えている「この世界の片隅に」の二択です
別に映画鑑賞なんて洒落た趣味なんて持ってないのでとりあえず劇場で見る機会を逃してはなるまいと今更ながら「この世界の片隅に」を見ることに決定
いつかは趣味にしたいと思っているのですがね、お金もなかなかなのでレンタルDVDとかからかな
昨年11月に艦これの映画を見た時に既に上映開始からしばらく経過していたのを思うとなかなかのロングラン上映となりますね(ちなみに最寄りの映画館では君の名ははまだやるらしいのでそっちの方がロングランになるんですが)
主人公の浦野すずさんの声を女優ののんさん(能年玲奈さん)が担当することでも話題になっていましたね
この世界の片隅に、予備知識としては戦時中のお話だということくらいしか頭に入れておらず、原作の漫画の方は映画見る前に読んだら劇場に行く気無くすだろうなと判断して長々と放置していたものです
完全に上映終了間近のプレッシャーに追い立てられるようにして飛んで行った形になります
まず結論というか個人的な感想から言わせていただきますと素晴らしい作品でした
最高という言葉を使うとチープに聞こえちゃうので難しいものですが100点満点なら100点と
考えていただいて大丈夫です
もうそろそろ上映終わるし言うほどネタバレに配慮しないで色々書きます(あくまで大雑把にですが)
別に内容興味ないよーって人は一番下の感想と言う名の回し者と化した私のダイレクトマーケティングだけでも見てください
【長々と印象的なシーンの内容とその他雑記】
主人公の浦野すずさんが生まれた広島の町と嫁いでいった呉の町で繰り広げられる物語、大正時代の発展途中でありながらもどこかゆっくりと流れていく時間、そこから本格的に戦争に突入することで突然目まぐるしく変わっていく彼女の周りの世界をなんとも丁寧に描いた映画でした
まず広島で生まれ育つ描写は、比率にすると半分にも満たない時間でしたが、すずさんが非常に絵を描くのが上手な女性である、またどこか抜けたところのあるのんびりした女性であることが優しい空気と共に描かれています
ここの部分が非常に物語の中でも前後の比較で非常に重要というか鑑賞後に非常に重くのしかかってくるものがありました
噂によると、広島の町並を歩くシーンの町にいる人々が実際に当時にいた人がいるとかそういう話を耳にしましたがそれを信じられるほど細かい部分に気を配った制作だったと思います
そしてすずさんが嫁ぐ先の町は呉の町です
私は艦これしてるので呉と聞けば軍艦!って感じでちょっと楽しみにして見ていましたが本当に出てきましたね、色々な軍艦が
作中で言及されていた中でも隼鷹、飛鷹、青葉、利根、大和、武蔵辺りは印象的でした
地味に内火艇とか潜水母艦とか「艦これしてたから分かる!」ってワードも出て内心ニヤリ
特に重巡洋艦青葉については終戦時には修理されずに呉の軍港に着底していたりすずさんの同郷の海兵さんが乗組員だったりで非常に印象的な艦として描かれています
余談ですが戦艦の榛名や伊勢日向も最後は固定砲台として呉に残っていたとのこと
当然ですが大和も大和と分かるように描かれてましたしなかなか見入ってしまいました
それはともかく見ている側としても「あのすずさんがお嫁に行って大丈夫か!?」みたいな感じで見ていたんですが何とかのんびりしながらもいい感じにお嫁さん出来ていましたし、向こうの旦那さんとは非常に良い関係を築けているようで、大正の人々の日常を垣間見る好奇心で見ていました
特に気難しいながらも決して悪い人ではない小姑さんとの関係はハラハラしながらも楽しめるものでした
特にこの時点では大正浪漫ということばの体現と言いますか、どこか見たこともないのに懐かしく、日本らしい華やかな着物だったりだとかそういう部分に目が行く感じでした
しかし呉での暮らしが進むにつれて戦争の影響が彼女たちの生活に近づいてくるのが分かります
一家総出で庭に防空壕を作るシーン、空襲警報でそこに逃げ込むシーン、また学童集団疎開を傍目に駅に向かうシーンなどのんびりと「憧れの大正浪漫だ」とのんびり見ていたのがだんだん眉間に皺がよるようなじわじわとした息苦しさを感じるものとなります
本当にこの辺りから見ていて苦しいものになりました
完全なターニングポイントは小姑さんの娘さんだけでも旦那さんの所縁の地である下関に疎開させようと町に繰り出すシーンです(この小姑さん、旦那さんとは別れているのですが娘さんだけでも安全な地域に逃がそうと考えます)
そのシーンのかなり前に海軍工廠に努めるお義父さんが空襲で呉軍港付近の病院で入院しているとのことですずさんと姪っ子ちゃんが出発までお見舞いに行く展開になるのですがその帰りに空襲に見舞われます
空襲自体は防空壕でやり過ごしてなんとかなるのですが問題は空襲後の不発弾でした
これについては全く知識がなくかなり激烈な印象が残っているのですが、不発弾の目印としてクレーター状の陥没痕が残るんですね、しかもそれは時限爆弾と同義です、いつ爆発するか分かったものではありません
姪っ子さんは非常に軍艦に興味があるお子さんで空襲後に海岸線に生き残った軍艦があるか見に行ったのですが何の因果かその不発弾がめり込んだ箇所の近くが非常に見晴らしのいい場所になってしまっていたのです
そこから軍艦を探している最中に近くを通りかかった海兵さんが「不発弾とかに気を付けてなー!」というセリフを言うのですが一歩遅く
炸裂した不発弾がすずさんの右手と姪っ子さんの全身を吹き飛ばしてしまいます
ここで漠然と感じていた不安が突然形になってしまう恐怖、絵が上手であったすずさんの右手が吹き飛んでしまったという事実、決してすずさんのせいではないとわかっていても怒りのやり場が無くすずさんを責め立ててしまう小姑さんの遣る瀬無さ、様々なものが襲い掛かる感覚は本当に強烈でした
そこから次第に加速度を増していく戦禍が家族を襲い、右手を失ったすずさんが可能な限り役立てるよう努力するも力になれずに自分を責める姿を中心に今からはとてもではないですが想像できない当時の惨状が鮮烈に描かれていました
すずさんの妹さんが広島から呉にお見舞いに来て「8/6はお祭りだからすずちゃんも帰っておいで~」と声をかけて去っていくシーンでは「それは駄目だよ…」と思わずつぶやきそうになったりと登場人物すべてに感情移入して本当に苦しかったです
実際に8/6の時点では幸いにもすずさんは広島に帰ることが出来ずに呉に留まっていましたので原爆の直接的な被害というものは被らずに済んだのですが、呉の町から見えるキノコ雲や広島の町から飛んできたふすまだったりと衝撃的な破壊力の片鱗が分かるものでした
そして迎える8/15の玉音放送で戦争は終結し、少しずつ生活が落ち着くまでに至るのですが何のために戦争をしていたのだろう、だとか形として敗戦国となってしまったけれど戦禍で苦しむ人々がいなくなるのだと思うとただ終わってよかった、とか複雑な心境で最後を見ていました
物語の締めは旦那さんとすずさんが子供の頃に実は出会っていた広島の橋の上でのシーンのメタファーを取り入れながらのきっと美しい未来が訪れるのだろうと予感させる奇麗な終わり方をしました
【感想やダイレクトマーケティングやら】
長々と概要書きましたが最後は簡単に感想をば
改めて拙い言葉で今作を評価させていただくとすれば本当に秀作のひとことに尽きます
序盤のゆるやかで平和な日常と後半の戦争に呑まれて苦しい生活を描く落差、まさに鮮烈でした
そこに一役買っているのがすずさんの「何も考えずにいられたらどんなに幸せだったか…」といったようなことを噛み締めるように呟いたセリフでした
最初は美しい大正の町っていいなと思っていたのがもうやめてくれ…、と懇願するような気持ちで見守らずにはいられない感覚、なかなか味わえないものでした(ちょっと火垂るの墓は未だに重そうで直視出来てないのでその辺のツッコミだけは控えていただきたい)
上記しましたが、すずさんの利き手である右手が吹き飛ぶシーン辺りからの重苦しさは尋常ではなく、そのあたりから涙をこらえるのに必死になりながら見ていました
最後は割と未来に希望が持てる終わり方で終わってくれたのですっきりと劇場から出ることが出来たのですが、やはり過去に起こった出来事を教科書だけでは知り得ない部分を想像させられる映画いうコンテンツの強みを感じました
「呉の町で広島から歩いてきた兵隊さんがボロボロになって死んでいて誰かが分からない→実は招集されたご近所さんの息子さんが死に物狂いで歩いてきたものだったがお母さんは気づいてあげられなかった」
「玉音放送後に再び小姑さんが娘さんを亡くした悲しみを思い出し家の裏で泣いている」
「終戦後広島に様子を見に行くとすずさんのご両親は亡くなっており、妹さんも原爆の被害を受けている様子が伺える」
このような描写は平和に向かっていくであろう今後と比較して暗い何かを落とし込む部分として、忘れてはならないのであろうなと終了前のボーっとする頭で考えながら今に至ります
特に戦争なんて祖父祖母の時代になってしまう若造が何を言えるかと言ったもんですが、やはり可能な限り戦争というものは回避せねばなりませんし、知識としても風化させてはなるまいと稚拙ながら考えた次第であります(別に改憲云々の政治的主張は意図してません!)
そして平和なこの時代に生きていられること、確かに理不尽は多いかもしれないですが命を失う危険と隣り合わせと言った過酷な時代ではないことにまずは感謝しなくてはなりませんね
そして今作はアニメという割と取っ掛かりやすい切り口、かつ邦画の実写独特のクサい何かにとらわれることのないジャンルは今作が狙っていない層に浸透するのに一役買ったのではないかと思います
中にはアニメのようなコンテンツで何が推し量れようか!と声を大にして主張する者もいるかもしれません
しかし、これは艦これを突破口に様々な戦時中の背景に興味を持たされた自分だから言えることですが、なんにせよ切り口が存在するのは良いことではないでしょうか
知識として継承していかれるべきものの中で教科書のようなモデルだけで押し付けるだけでは敬遠する人々も必ず出てきます
きっかけはとても褒められたものでなくとも予備知識を吸収するうちに多くのものに興味を持ち、見ることも叶わない歴史に思いを馳せ涙を流した人も多くいるでしょう
決してそれをバカにすることは出来ないと思います、そして「この世界の片隅に」という映画は小さなスタートからそのような人々が少しずつ評価を高めここまでたどり着いた作品です
私はこのような作品が大きくなって自分の耳に入るほどに、そして絶対にこの目で見届けなくてはならないとまで思わせてくれたことに感謝しています
上映後、すぐ帰り道で書店に立ち寄り原作漫画一式とイラストブックを購入しましたが、本当に制作の愛を感じるものですので、是非見るチャンスを逸してしまった人にも原作だけでも目を通してほしいものだと思いました(ダイレクトマーケティング)
この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)
Amazon |
この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)
Amazon |
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
Amazon |
「この世界の片隅に」公式アートブック
Amazon |
そして今作のちょっとした制作背景なんですが、なんとクラウドファンディングで完成された作品だそうですね!
クラウドファンディングで完成した作品って割と当たりはずれが大きい印象があるなかで今作は最高の出来栄えだと思いました、出資した人に感謝ですね
出資した人は本当に誇りに思っていいのではないでしょうか、私も知ってたら一万円くらいは出資したぞ!(無責任な事後の感想)といった具合ですので今後もこのような良作が大々的に見られるのであれば喜ばしい制度だと思いました
またキャストについてですが、上映開始当初から聞こえてきた「のんちゃんが凄い」「想像通りのすずさんだ」と言った声について、今更ながら深く頷かされます
芸能人が声優をするという点に懐疑的な視線を送ってる皆さん、同じ目線を持ってた私が言います、能年ちゃん凄かったぞ!と
他にも細谷さんや小野D筆頭にアニメファンなら分かる声優さんもいますし、その辺楽しみに行ってみるのも悪くはないと思います
とまあ今回は柄にもなく真面目なことをいっぱい書いた気もしますが、手遅れになる直前で良作に出会えたこの気持ちを表現したくて黙々とキーボード叩いてる次第です
稚拙な文章力ながら何とかしてこの感覚の一部でも伝われば、そして既にみた人には何とか同意が得られればと思いますがなかなか難しいものですね
あと映画を数多く見ている訳ではないですのでAランクだとか☆幾つだとかの明確な評価指標を持てないのも何か何を伝えたいかぼんやりさせるのを加速させているような不思議で漠然とした感覚に陥る要因の一つになりました
でも今回のようにいい映画に出会えた興奮やその当時得た感想というのは必ず時間が経つと風化したり変わってしまうものですので、今後もこうして形に残していきたいなと思います
本にしてもその他のコンテンツにしてもですね、小さいころは苦手だった感想文が今は楽しいのでこんな視点持ってる奴もいるんだな程度に見ていただければ幸いです
実は25日付でFGO1.5章の話も書いてたんですが向こうのネタバレを考えると順序的にこちらを先に書く方が無難だと考えたので次はまたゲームの話でもしようかな、と
ネタバレという観点でもこちらは公開から時間経ってますし気にせず書けてやりやすかったです
とりあえずこれを見てちょっと興味持ってくれた人がいたらうれしいな
あんまり話には出さないしちょろっとプロフィールに書いてるだけだから影薄いかもしれないですけど、一応私Pも兼業してたりするんです
ちなみに小日向美穂Pです
めでたいことに今度小日向ちゃん含むcute属性三人のグループのピンクチェックスクールのシングル「ラブレター」が3/1発売とのことでそろそろ予約に赴かないといけないなと考えている次第であります
そちらの感想はまたCDの方を手に入れ次第ですね、小学生並の感想を書いてみたいなと(相変わらず雑な導入)
しかし早いもので三月の足音も近くに寄ってきている模様
小中学校は本格的にめんどくさい卒業式の練習が開始、高校の方は既に卒業式終わってたり受験生は登校期間が済んで最後の大学入試に向けて邁進してたりと何かと慌ただしい時期ですね
ちなみに私は春休みを満喫出来る筈の身分の人間なんですけど真面目にお勉強せざるを得なかったり…、まあ将来に必要なことなので仕方ないと受け入れるしかない
ちなみに浪人ではないですよ、ちゃんと大学生してます
しかしどうでしょうか、卒業式には何かと色々な思い出とかあるものなんでしょうか
私の高校の卒業式は丁度主要な国公立大学の入試結果発表日と激突しておりまして、式が済んだ後の阿鼻叫喚は凄まじかったですね
別に卒業式だから気になるあの子とお近づきになれる、なんて訳の分からない展開やもの悲しさと晴れやかな式の余韻に浸ることもなくですね(むしろ年明け前に彼女に振られたりしてる苦い思い出が)
そんな思い出はまあ置いておきまして、あくまで個人の感想で言わせてもらうと高校時代から続く友人ってのはきっと大学ばらけても大人になっても仲良くできる人たちです、一生の友となり得るでしょう
対してそこでさっぱり切れちゃった奴は正直今後は望み薄です(なんてことを言うんだ)
だからこそこまめに連絡取れる友人だったりツイッターでどうしようもない絡み方でも繋がりを残しておくのは重要です、数少ない友達を大事にすべきだと私が言うのです、間違いない
逆に社会人になっちゃったらそれはそれでどうなるんだろうって未知なる不安でいっぱいなんですがね、なるようになるでしょうとしか言えません(諸先輩方はどうですか、やはり大変なものでしょうか…?)
きっと春になったら新環境が必ず訪れるものだと思うのでしっかりそれに適応していきたいなと思う次第です(すっごくテキトー)
そしてここからが本題
三月に入る前にTokyo 7th シスターズの運営から三周年アナウンスが入りました
私、支配人も兼業しております(玉坂マコトちゃんが好きです)
シンデレラガールズで導入してナナシスで締めようとしてるなんてもう一神教の信者にはぶっ殺されてしまいそうですがナナシス好きだから仕方ない、いや大好き
あと加えて言うならμ’sはエリーチカ、Aqoursは†ヨハネ†が好きです(更に爆弾をぶっこんでいく)
更にどうでもいい情報を加えるならうたプリはST☆RISHの聖川真斗が好きです(もはや闇鍋)
完全に脱線したので話を戻しますがなんと「ナナシス」ことTokyo 7th シスターズが三周年到達だそうです
キャラのクオリティ、楽曲の評価はかなり高いものだと思いますし、実際にゲームをプレイしていなくても曲だけは聞いているという方々も多いそうですが
ソシャゲの群雄割拠、アイドルものはアイマスやラブライブが八割以上を制圧している中で完全な後発組のナナシスが確実に居場所を確保して更なる進化を見せようとしているのにはそこそこ長くお付き合いさせていただいている身としては嬉しいものがあります
正直プレイしていて救いようがないと思わされる部分も多々あったゲームの本質自体も一気に向上が見込める感じで本当に今後に期待が出来ます
別にゲームをやれとは言わないので是非一度、Star☆Glitterなどの代表曲をはじめ多彩な楽曲に耳を傾けて欲しい、そんな気持ちが溢れかえってたまらないそんな本日(完全なダイマ)
正直な感想を言わせてもらうとキャラと楽曲だけで持ってたと言っても過言ではないこのコンテンツ、今後どのような発展を見せるのか楽しみです
イベントのアクティブがどうも一万ちょいくらいな気がするのでもっと伸びるといいですね
私も微量ながら課金して応援しますので頑張ってほしい
ちょっと音ゲーのイベントというのは時間拘束が厳しい都合で現状はまったりプレイ勢に甘んじておりますが、また私生活が落ち着き次第ガチガチの育成追いつかない支配人に復帰したいです
カタルシスに満ち溢れたナナシスのストーリーが紡がれていく今後には本当に期待です
是非これを機にナナシスに興味を持つ人が増えるように…(懲りずにダイマ)
話を振られたら尻尾振って飛びつくのでよろしくお願いします!!
また理性を失った頃にナナシスのこと話し始めると思うのでその時は生優しく見守ってください